ブロック大レベルの問題傾向分析&攻略プリント


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2017年 鹿児島大学の全体概況

鹿児島大学

鹿児島大について,センター試験と個別試験の配点をみてみると,教育学部は,圧倒的にセンター試験の配点の割合が高く,センター試験でしっかり点を取っていることが必須といえる。その他の学部についても,センター試験の配点の割合が高いことは変わらない(理学部物理科学科,医学部医学科を除く)。ただし,個別試験の配点も高く,逆転は十分に考えられる。個別試験では,易しい問題を取りこぼさないように注意して,試験に臨みたい。


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2017年 鹿児島大学の英語

英語:記述量が多いのが特徴。基本事項を押さえ,表現力を身につけよう!


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傾向

2017年度は2016年度に引き続き,長文読解問題が2題,文法・語彙問題1題,英作文2題という5大問構成であった。1の読解問題では,2016年には出題されなかった,英文和訳問題が出題された。


  • 長文読解は,内容説明問題を中心に出題された。論旨のはっきりした素材が扱われることが多く,論の展開が比較的わかりやすいが,記述量がやや多いため,時間配分には注意が必要である。
  • 文法・語彙問題は,ほとんどが基本的な内容である。確実に点を取りたい。
  • 英作文は,例年通り,和文英訳と自由英作文が出題された。和文英訳は,2016年度同様,会話文中の日本語を英訳する問題であった。自由英作文は,80〜100語と記述量が多く,英語で質問され,それに対する答えとその根拠を述べる問題であった。

攻略ポイント

長文読解

限られた時間内で書かれている情報を正確に把握しよう!
→記述式の問題が複数出題されるので,解答に必要な情報を素早くつかむと同時に,日本語でまとめる能力が必要とされる。解答作成に時間がかかりすぎないように注意したい。
→空所補充の問題や下線部が表す内容を選ぶ問題では文脈の流れを踏まえて答えることが求められている。各パラグラフの論の展開を押さえながら読む練習をしておこう。

文法・語彙問題

確実に得点できるようにしておこう!
→文法・語彙問題は,基本的な内容がほとんどである。日頃から単語集や文法書で知識を増やし,確実に正解できるようにしておこう。

英作文

まとまった英文を書けるようになっておこう!
→口語表現を用いた会話文を,英語にしやすい表現に言い換えて英語で書いていくことが求められている。与えられた日本語に,知っている英単語を当てはめるだけではうまくいかない場合も出てくる。与えられた日本語がどのような内容を表現しようとしているのかをかみ砕いて理解したうえで英文を作成できるようにしよう。
→自由英作文は,80〜100語と記述量が多いので,日頃からまとまった量の英文を書く練習をしておこう。語数が多いと,書いている途中で話の筋道が通らなくなってしまうこともあるので,意見の根拠が明確で,首尾一貫した内容の英文を書くことができるように演習を積んでおこう。

大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  1
(理由)
鹿児島大学で頻出の内容説明問題だけでなく,2017年度に新たに出題された英文和訳問題が扱われているので,さまざまなタイプの問題の練習をするのに適している。内容説明問題を解くポイントは,該当する内容がどこに書かれているかを見つけ,要点を押さえながら該当箇所をまとめることである。頭の中では理解していても,実際に書いてみると,うまくまとめることができないといった状態にならないよう,日頃から類題を利用し,記述力を養っておこう。


2017年度  4
(理由)
鹿児島大学では,例年,会話の一部を英訳する問題が出題されている。単語や構文などは,基本的なものを使って書けるものが大半なので,文法書や単語集などで知識を増やし,よく使われる表現を使って文を組み立てる演習を積んでおく必要がある。問題の中には,「連絡をとる」といった英語になおしにくい日本語が使われているものもあるので,このような日本語特有の表現を英語にする練習をすることもできる。このような過去問や問題集で演習を積み,与えられた日本語を自分が英語にしやすい表現に言い換えることができるようになっておこう。


神戸市外語大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  大問3 問1
(理由)
神戸市外語大学の大問3問1でも,与えられた英文を読んで,自分自身の考えを100語程度の英語で記述する自由英作文の問題が出題されている。身近なテーマについて書くことが求められており,語数も含め,鹿児島大学の英作文の問題と傾向が似ている。自分自身の意見の根拠を明確にして,筋の通った英文を書く練習ができるので,取り組んでおきたい。英文を書くことに慣れてきたら,問題集などで同じ程度の語数の問題に取り組み,さらに演習を積んでおこう。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

入試準備問題演習 Reading
(理由)
説明・論説文を中心に,幅広いジャンルの英文素材を使って,入試に必要な読解力を基礎から身につけることができる構成。文法,語法の予習ページで演習をしてから,読解問題に取り組めるようになっているので,段階を踏んで,着実に読解力を養うことができる。文法・語彙の問題は確実に得点したいので,このような問題集で日頃から演習を積んでおきたい。問題を解くうえでポイントになる箇所に着目できているか,問題を解いたあとに解答解説や問題冊子にある「解法のテクニック」「解法のテクニック・プラス」で確認することもできる。


未来につながる英作文 Standard
(理由)
unitごとに入試でよく出題される基礎的な文法項目が掲載されており,紹介された文法項目を基に問題が設定されている。文法を確認したあと,語句整序問題や空所補充問題に取り組み,そのあとで部分英作や全文英作の問題に取り組む構成になっている。このように易しいものから難しいものへとスムーズに移行できるように問題が構成されているので,英作文の力を効率的に養うことができ,本格的に入試過去問に取り組む前の準備をするのに適している。語句整序問題や空所補充問題は読解問題の対策にもなる。今までの学習で身につけた文法を整理し,大学入試の和文英訳問題に対応できる応用力を養っておこう。


2017年 鹿児島大学の数学

数学:典型問題の演習を重ねて,得点しやすい問題を確実に押さえよう!


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傾向

基本〜標準的な問題の出題が中心である。出題範囲については,理(数理情報・物理・地球環境)・医・歯・工学部は「数学U・V・A・B」,理(生命化学)・農・水産・共同獣医学部は「数学U・A・B」である。教育学部は「数学U・A・B」か「数学V・A・B」の選択である(数学Tは出題範囲ではないが,「すべての出題科目において,数Tの知識を有することを前提とする。」と入学者選抜要項に記載されている)。例年,大問1は小問集合であり,全分野を網羅して押さえておくことが大切である。また,微分法・積分法(数学U・数学V),ベクトル,数列を中心とした典型問題が頻出である。さらに選択問題の中に数学Bの確率分布と統計的な推測も用意されていることが鹿児島大学の特徴である。2017年度の変化として,大問1が数学A中心から数学U中心の出題に変わったこと,「〜を示せ」という問題が大きく減ったことが挙げられる。


  • 例年,大問1は小問集合の出題で,全分野を網羅して学習しておくことが大切。
  • 微分法・積分法(数学U・数学V),ベクトル,数列を中心とした典型問題が頻出。
  • 選択問題の形式なので,その問題の難易差に注意する必要がある。

攻略ポイント

小問集合は確実に完答しよう

例年,大問1は各学部共通問題で, 3,4問の分野別小問が出題されている。2017年度は数学Uからの出題が中心であったが,例年は数学Aの場合の数と確率,整数の性質,図形の性質の分野からよく出題されている。いずれの小問も教科書レベルを演習しておけば,完答できる問題である。これらの問題をまず手早く確実に解き,他の問題に時間をあてる戦略でいくのがよい。

大学過去問からのおすすめ問題

2015年度 前期 第1問
(理由)
数学Aを中心とした小問集合で,(1)は場合の数,(2)は図形の性質,(3)は整数の性質からの出題である。鹿児島大学では数学Aのすべての分野が出題範囲となっていることに注意したい。


2017年度 前期 第1問
(理由)
例年の傾向と異なり,数学Uを中心とした小問集合である。(1)は数と式,(2)は式と証明,(3)は積分法からの出題であった。いずれも基本問題であるため,確実に解けるようになっておきたい。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

入試基礎完成数学  入試基礎CHECKの問題すべて
(理由)
鹿児島大学の小問集合と同じレベルであり,これらの問題を素早く解けるようにすることが,小問対策,さらに,鹿児島大学対策につながる。


頻出の微分法・積分法を中心に標準的な典型解法を押さえる

理系は数学Vの微分法・積分法,文系は数学Uの微分法・積分法が頻出である。標準的でかつ典型的な総合問題で,誘導形式が多い。また,理系であれば,三角関数,指数・対数関数の最大・最小,定積分や面積の求値など基本的な事項を確実に押さえておきたい。文系でも,増減表を用いての最大値・最小値に関する問題,接線や定積分,面積についての問題をしっかり攻略しておきたい。

大学過去問からのおすすめ問題

2015年度 前期  理・農・水産・共同獣医・医・歯・工学部 第2問(2),教育学部 第2問2−2−1
(理由)
数学Uの微分法・積分法の典型問題である。定積分の基本的な計算の定着や,図形と方程式の領域の最大・最小問題の理解を試すのに適する問題である。


2016年度前期  理(数理情報・物理・地球環境)・医・歯・工学部 第4問
(理由)
数学Vの微分法・積分法の典型問題であり,誘導形式となっている。増減,凹凸を調べてグラフを図示する,曲線とx軸で囲まれた面積を求めるなど,対数関数の積分などの基本的な計算や手法を用いるので,基本事項の確認にはよい問題である。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

入試基礎完成数学  P89 A問題 204
(理由)
文字や絶対値を含む関数を積分してできる関数の最大・最小問題。定義域を分けて絶対値をはずす,増減表を用いて最小値を求めるなど,基本的な問題であり,ぜひ押さえておきたい問題である。


ベクトルに関する解法を押さえよう

2014年度はベクトルの出題がなかったが,2012,2013,2015,2016,2017年度は,平面図形や四面体を題材にしたベクトルの問題が出題されている。ベクトルはまず図示することがポイントであり,教科書や標準レベルの問題集の頻出問題を確実に解けるようにしておくことが大切である。そのためにも,ベクトルの基本事項は使いこなせるようにしておこう。また,外心,内心,重心などの性質を利用して解く問題が出題される傾向がある。平面図形とベクトルをつなぐ基本事項を整理しておこう。

大学過去問からのおすすめ問題

2015年度 前期 第3問3−2
(理由)
平面ベクトルの基本的な問題である。外心などの平面図形の知識も問われている。計算量は少ないが,押さえておきたい基本事項が多く含まれている。


2017年度 前期 第3問3−2
(理由)
空間ベクトルの基本的な問題である。直線と平面の交点の位置ベクトルなど押さえておきたい基本事項が多く含まれている。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

入試基礎完成数学  P103 A問題241
(理由)
空間ベクトルの問題で,4点が同一平面上にある条件を求める問題である。押さえておきたい基本事項を学習できる問題である。


2017年 鹿児島大学の国語

国語:現代文の記述練習を繰り返して処理能力を高めることが重要


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傾向

解答時間は90分。問題構成は現代文・古文・漢文の3大問。解答形式はすべて記述式で,読解問題がほとんどを占める。知識問題は現代文の読み・書き取り,漢文の読み・書き下し文など。現代文は入試頻出の著者の文章が出題される傾向がある。50〜150字程度の説明問題が4問出題されている。古文はストーリー性のある説話系が中心で,問題文は短いものが多い。だが説明問題が2〜3問あり,ある程度の時間を確保する必要がある。漢文も問題文は比較的短いが,説明問題が2問程度あるため,古文と同程度の時間がかかるだろう。


  • 全体に本文自体は難しくないので取り組みやすく,難易度は標準的である。
  • 現代文は記述量がやや多いが,本文の語句を利用してまとめる形になっている。
  • 古文・漢文は問題文が短く,設問も標準的なもので,得点源にできる。
  • 古文は人物関係などの明示を求める,文脈重視の設問が特徴。

攻略ポイント

現代文・評論

評論は記述量が多く,スピーディな処理能力が求められるので,時間をかけすぎないことが大切。
解答のポイントとなる箇所を見つけて手際よくまとめる練習を繰り返すことで,設問の処理能力がUPする。その際の主な留意点は次の通り。
→記述問題では,目安として,25〜30文字で一つ,70〜80文字で二〜三つポイントを盛り込んで解答を作成する。
→指示語の内容を具体化する,比喩表現を平易な表現に直すなど,分かりやすい解答を目指す。
→主語と述語,修飾語と被修飾語の対応などに注意して,正しい日本語表現にする。

古文

現代語訳は重要語句・文法(特に助動詞)・敬語の訳を正確にする。
最近の問題から拾えば,「あやし」「ねんごろなり」「べし(命令)」「ありがたし」「わざ」「いささか〜なし」「むべ」「むず(推量)」「やがて」「かづく」などの訳出が問われており,古文の基本的な力を試すものとなっている。また説明問題は本文を正確に読解したうえで,設問に応じた解答を作る。概して現代文の説明問題より易しいので,必ず解答して得点アップにつなげよう。
→助動詞・敬語・重要語句の意味など,基本をしっかりとマスターしておく。

漢文

短く平易な文章がよく出題されているので,基本的な知識事項を取りこぼさず,確実な得点源にする。
漢文はセンター試験と同じかやや易しいレベルなので,句法・重要語句といった基本を確実に身につけよう。高得点の争いになると思われるので,漢文が苦手だと大きなハンディとなる。説明問題は古文同様,現代文より取り組みやすい。本文を繰り返し読んで正確に内容をつかんだうえで,解答をまとめよう。
→音読するなどして,訓点に従って,早く正確に読む力をつける。
→基本的な語の読みや句法・重要語句など,基本をしっかりとマスターしておく。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度  第一問
(理由)
大学入試で頻出の著者である鷲田清一による文章なので,その思想に触れておきたい。また,意味段落の区切りが比較的明確なので,記述解答を作る練習に適している。解答に際しては,本文のどこからどこまでを読んで解答するかをまず考え,次に,設問で求められていることは何かを押さえて解答を作ろう。


2013年度  第二問
(理由)
問一では,敬語・助動詞・重要語句が含まれた現代語訳が問われているので,基本事項の定着度がわかる。このレベルの基本事項については,曖昧な部分を残さないように習得しておきたい。また,問二・三のように,古文を物語として理解し,説明することにも慣れておこう。文脈を読み取ったうえで,設問の指示に沿った解答を作れるかがポイント。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

「入試につながる現代文」「入試につながる古文」「入試につながる漢文」
(理由)
「現代文」は,1大問に必ず50字前後の記述問題を2題出題。100字を超える記述問題もあるので,記述説明中心の入試に対応できる。
「古文」「漢文」は,文法・句法などに関する問題を,記述式・選択肢式を織り交ぜながら出題して基本事項の定着をはかるとともに,文脈に即した説明を求める記述問題も出題。50〜70字程度の記述説明を求める入試に対応できる。

基礎からの総合トレーニング 現代文3 評論記述編
(理由)
記述解答の作り方が,手順を追って説明されているので,記述問題中心の評論(第一問)の対策として活用できる。全15問で短期間でマスターでき,即効性がある。


2017年 鹿児島大学の物理

物理:目新しい設定の問題を積極的に解いておこう!


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傾向

全学部共通問題であり,配点は学部・学科によって異なる。解答時間は90分(医学部医学科は理科2科目で180分)であった。
大問数は4大問で,力学,電磁気学,熱,波動の各分野からまんべんなく出題されるが,年度によって大問構成は変わっていた。
解答形式は記述形式で,グラフを描かせる問題もあった。


  • 全体的に設問数・記述量ともやや多く,難易度は標準的な問題が多いが,難しい問題も含まれていた
  • 題材に工夫がみられ,目新しい問題がよく出題されていた
  • 計算問題だけでなく導出過程や理由などを記述させる問題が多く,グラフを描かせる問題もあった

攻略ポイント

目新しい設定の問題

見たことがないような問題でも,何の物理法則・原理が問われているのかが理解できれば,見慣れた問題と同じような手順で解くことができるようになる
○15年度の音・光の屈折による現象の説明など,目新しい設定の問題が出されていた。18年度入試においてもこのようなタイプの問題が出題される可能性がある。
○設定は目新しくても,そこで用いられる物理法則・原理は教科書の章末問題にあるようなオーソドックスな問題と変わらず,考え方の手順もほとんど同じである。普段の問題演習でも,意識して目新しい設定の問題に挑戦し,設定に惑わされず問題の本質を見抜く目を養うことが大切である。また,15年度第4問のような説明問題の題材は,物理の啓蒙書に多く紹介されている。

いろいろな力

特に浮力・流体の抵抗力に関する代表的な問題をおさえておこう
○上記の目新しい設定の問題を除くと,問いのポイントがわかればほとんど計算せずに答えが求められる問題,または計算が必要な場合は教科書にある式の導出と同様の手順で求められる問題がほとんどであったが,13年度第3問の熱気球の問題は少し難しい。
○浮力についての問題は多くの受験生が苦手とするが,身の回りの現象の多くに関わっている力なので,代表的な問題の演習を通して理解を定着させておきたい。

大学過去問からのおすすめ問題

17年度  第3問
(理由)
ヤングの実験に関する問題である。(3)以降は,さまざまな条件を変更した際の干渉縞の変化および光路差についての設問である。鹿児島大学では,このようなちょっと工夫した問題が毎年出されているが,その内容は実はよくある典型的な問題とそう変わらない。この問題も同様で,目先の変化にまどわされず,問題の本質を見抜いて普段どおりの力を発揮できるようになることが大切である。


16年度  第3問
(理由)
「小球の床面との衝突」の問題では,反発係数が与えられることが多いが,本問では「反発係数」という記述がない。与えられたeは実質,反発係数であるが,本問中で与えられた値を用いてeを自力で導き出す必要がある。少し難しく感じるかもしれないが,落ち着いて考えれば正解に到達できるように工夫されており,普段の学習においても,問われているポイントは何かを強く意識して問題演習を行うことが大切であることを教えてくれる問題である。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP物理  P22 例題
(理由)
浮力に関する基本問題である。浮力の意味を理解し,どのように浮力の大きさの式ρVgを具体的な問題の中で用いるかは,この例題を解き,例題と同様の方法で解けるP23の類題2問で練習すれば十分に理解でき,熱気球の原理に関する問題のような応用問題への適用にも自信がもてるはずである。さらにP24の問題に取り組めば,「攻略のポイント」で挙げた流体の抵抗力の扱いに関しても確認できるという構成になっている。


2017年 鹿児島大学の化学

化学:有機分野の得点力を高めておこう!


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傾向

・全学部共通問題であり,配点は工学部150点,他の学部は200点,解答時間は90分であった。
・大問数は,2015年度は5大問,2016年度,2017年度は4大問であった。
・2015年度は,第5問が新課程履修者用と旧課程履修者用の選択であったが,2016年度,2017年度は,全問必答であった。
・解答形式は,概ね記述形式であった。


  • 全体的に設問数・記述量ともに標準的で,基本的な知識や計算力,考察力を要する内容が,バランスよく出題されていた。
  • 2017年度は,2015年度と同様に,第1問で,さまざまな分野の問題が小問集合形式で出題された。
  • アミノ酸や糖類などの「天然有機化合物」に関して,毎年出題されていた。
  • 例年,有機化合物および高分子化合物から出題され,有機分野からの出題が全体に占める割合の半分を超えていた。
  • 例年,論述問題や計算過程を書かせる問題,有機化合物の構造式をかかせる問題が出されていた。

攻略ポイント

実験を扱った問題

教科書に掲載された実験手法と実験器具の扱い方は,まとめて理解しておこう。
○15年度は薄層クロマトグラフィー法,16年度は製鉄法,17年度は酢酸エチルの合成というように,例年,なんらかの実験手法に関する問題が出されている。問題の多くは,典型的な題材であるため,教科書や資料集で十分に対策は可能である。教科書に掲載されている実験については,要点をまとめ,定着をはかっておきたい。

天然高分子化合物の反応や性質

糖,タンパク質の性質および反応を身につけておこう。
○デンプンやグルコースなどの糖類,α-アミノ酸およびタンパク質の性質および反応については例年出題されており,まとめて理解しておきたい。
○デンプンの加水分解における量的関係や,α-アミノ酸の等電点,平衡定数に関する計算問題も重要である。反応を化学反応式で表せるようにして,落ち着いて計算問題に取り組んでほしい。計算過程を書かせる出題形式もあるので,日ごろから意識して演習することが大切である。数値は工夫されているので,速く正確に計算できるようになっておきたい。

大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  第4問  問2
(理由)
「反応熱」を題材としている。塩酸に固体の水酸化ナトリウムを加えて中和熱を求めたとき,予想より大きい値が得られる理由と正しい値を得るための実験操作を説明する論述問題である。例年,思考力を要する問題が出されるが,この問題も思考力を要する良問であり,水酸化ナトリウムの性質を考えながら解答する必要がある。日ごろから授業や実験などで生じた疑問をいかに解決していくか,自分なりに考えていくことを習慣にしておきたい。


2017年度  第2問  問4
(理由)
「攻略ポイント」に示した「糖類」を題材とし,基本的な性質や反応の理解や定着度をはかることができる問題である。(3)は,デンプンを加水分解して得られた物質が銀鏡反応を示す理由を説明する論述問題である。この問題を通じて,糖類の構造をしっかりと理解しているか確認しておこう。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP化学  P110 「脂肪族化合物」
(理由)
本学では,有機化学の分野を中心に出題されている。この問題は,脂肪族化合物であるアルコールの構造異性体と性質・反応に関して問うており,アルコールの酸化反応や脱水反応などの基本的なしくみを理解できているかどうかをはかることができる。また,問7では,アルコールの燃焼反応において,アルコールと酸素の物質量の関係をグラフで表す内容になっており,本学で出題されている思考力を要する問題を解くための練習もできる。


進研WINSTEP化学  P118 「芳香族化合物」
(理由)
芳香族炭化水素の異性体の構造式を決定する問題である。構造上の特徴に注目することで,各異性体の構造を推測することがポイントである。P106の例題やP107の演習も使って,官能基や結合の仕方が異なると,有機化合物の化学的性質や物理的性質に違いが現れることを理解し,構造を推測する思考力を高めておきたい。


2017年 鹿児島大学の生物

生物:知識問題を確実に得点して,長めの論述問題で差をつけよう!


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傾向

全学部共通問題であり,解答時間は90分(医学部医学科は理科2科目で180分)であった。
大問数は4大問であり,15年度には選択問題があったが,16年度,17年度は全問必答であった。
解答形式は,概ね記述形式である。字数指定のある論述問題が複数出されていた。


  • 用語記述問題で基本的な知識を問うた後に,論述問題を中心に理解・考察力を問う出題パターンが多かった。
  • 受験生にとって初見の情報が多く扱われており,難易度は高めである。
  • 毎年,字数指定のある論述問題が複数出されており,使用する語句が指定されているものもあった。

攻略ポイント

知識問題

論述問題がやや難しい。知識問題で確実に解答しよう
○本学で出題される論述問題は難度が高く,これらばかりに時間を費やすと,容易かつ確実に得点できる知識問題を解く時間を失いかねない。まずは知識問題を確実に解答してから,残り時間を計算問題や論述問題に充てる配分を考えよう。
○「遺伝情報の発現」「生態系」の分野からの出題が多い。各分野の内容の細かいところまで十分に整理して,対策をしておこう。
○受験生にとって初見の事象について述べられた長文やグラフ・図を読み取り,論述する問題が多く出されている。差がつきやすい問題であるので,問題集や模擬試験を活用して練習しておきたい。

大学過去問からのおすすめ問題

15年度  第2問
(理由)
過去3年間で頻出の「遺伝情報の発現」の分野から出題されている。問2の50字程度の論述問題は,論述問題の演習としてはじめに取り組んでおきたい。また,問4は対立遺伝子に関する計算問題である。このような遺伝を扱った基本的な計算問題は,確実に解答できるようにしておこう。


17年度  第3問
(理由)
インドネシアの火山島で行われた調査の記録をテーマに,本学では頻出である「生態系」の分野を中心としたさまざまな分野の理解を問う問題である。教科書では扱われていない話題であるが,問われていることは教科書の内容に基づいているので,慌てずに取り組もう。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP生物  P250 総合問題7
(理由)
「生物の体内環境」の分野のうち,免疫に関する問題である。知識問題と字数指定(50字および180字)の論述問題が組み合わさった形式が本学の出題形式と類似しているので,一度は取り組んでおきたい。また,「生物の体内環境」の分野は,本学で頻出の分野でもある。本問を通じて免疫に関する知識の確認をするとともに,不足している部分は教科書や資料集などを利用して再整理をしておこう。



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