ブロック大レベルの問題傾向分析&攻略プリント


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2017年 熊本大学の全体概況

熊本大学

熊本大について,センター試験と個別試験の配点をみてみると,教育学部は,センター試験の配点の割合がやや高いが,他の学部の多くが,センター試験と個別試験の配点が同程度となっている。センター試験でしっかり点を取ることを目指すとともに,個別試験に向けても努力してほしい。


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2017年 熊本大学の英語

英語:英問英答形式の演習を積んでおこう!


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傾向

2017年度は2016年度に引き続き4大問構成で,長文読解2題,英作文1題,会話文1題で,解答時間は120分であった。読解問題は,英文和訳や内容説明など,記述形式が中心。英作文は,2016年度は,短い英文の物語を読んで,その内容を35〜55語程度の英語で説明する形式だったが,2017年度は父親と小さな娘の会話の内容について要約する問題が出題された。


  • 長文読解では,2016年度に引き続き,英文和訳問題や内容説明問題が出題された。長文読解は2大問出題されたが,そのうちの1大問は全小問が英問英答の形式で出題されたのが大きな特徴である。
  • 英作文は,毎年形式が変化している。2017年度は,会話文を読んで,その内容を英語で与えられた指示に従い,60〜80語程度の英語で説明する問題が出題された。
  • 会話問題は,2016年度同様,空所に入れるのに適当な語を記述する問題が出題された。空所に補う語の最初の1文字は与えられており,全部で16個の語を答える形式であった。

攻略ポイント

長文読解

記述量の多い問題に慣れておこう!
→2大問出題されているうち,1大問では全小問が英問英答の形式で出題されるので,形式に慣れておく必要がある。英問英答の問題は解答の根拠となる部分が比較的探しやすいが,自分の言葉で説明を求められる場合もあるので,注意が必要。20〜30語の英語で説明するなどの問題では英作文の力も必要になってくるので,英語で解答をまとめる練習をしておこう。
→2大問とも求められる解答の記述量が多いので,必要な情報を素早くつかみ,適切に説明をする力が必要とされる。解答作成に時間がかかりすぎないように注意したい。
→英文和訳は,語彙力だけでなく,文構造をとらえる力,本文の内容を正確につかむ力も重要である。本文の内容に即して,文脈に合った言葉で訳すことができるよう,演習を積んでおきたい。

英作文

要点を整理して,自分の言葉で英文を書けるようにしよう!
→要約の英作文問題は,要点を漏らすことなく,簡潔で適切な表現で英文を書くことができるかがポイントである。今回は,父親と娘の会話文を読んで,それぞれの登場人物の戦略について,英語で説明するという内容であった。英文中の表現をそのまま使うことが禁止されているため,ポイントとなる要素を自分の言葉でまとめられるよう,類題で演習をしておこう。
→文法・語法の知識を積み上げ,ミスのない英文を書けるよう練習を積んでおきたい。

会話問題

会話の流れをつかむ練習をしておこう!
→会話中の16か所の空所に入れるのに適切な語を記述するという内容であった。会話の流れやそれぞれの話者の立場を押さえ,前後のつながりから適切な語を記述する必要がある。長会話などの問題で演習を積み,会話の流れをつかんで,状況を正確に理解する力を養っておこう。

大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  2 
(理由)
棒高跳びの記録についての論説文が出題された。英問英答の形式なので,英語で書かれた質問の意図を理解し,問われている内容に沿った形で答える練習をすることができる。2017年度の問題では,本文中の下線部の内容について,自分の言葉で20〜30語の英語で説明する問題が出題された。このような問題は自由英作文の演習にもつながる。日頃から演習を積み,設問の問いに合った答え方を英語でできるようになっておこう。


2017年度  3  
(理由)
2015年度まで熊本大学では,英文中にある日本文を英訳する問題が出題されていたが,2016年度からは,短い英語の物語や会話文を読んで,その内容を英語で与えられた指示に従い,英語で説明する問題が出題された。英文の内容を自分なりに英語でまとめ,設問の指示にあった形で解答するという形式の問題に取り組むことで,英文を正確に理解し,その内容を英語でまとめる力をつけることができる。単語や表現などは本文に出ているものを参考にすることもできるが,基本的な単語や表現,構文などは,文法書や単語集などで知識を増やし,文を組み立てる演習を積んでおく必要がある。


静岡大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  4
(理由)
静岡大学でも,会話文の空所補充問題が出題されている。会話文の空所補充問題では,会話の流れを把握する読解力と,流れを把握したうえで,正しい表現を選択する語彙力が求められている。日頃から演習に取り組み,これらの力を養っておきたい。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

未来につながる英作文 High-level
(理由)
unitごとに入試で押さえておくべき重要表現が設定されている。確認した表現を用いて,演習問題に挑戦し,そのあとで,入試で出題された英訳問題や自由英作文の問題に挑戦する構成になっている。このように易しいものから難しいものへとスムーズに移行できるように問題が構成されているので,英作文の力を効率的に養うことができ,本格的に入試過去問に取り組む前の準備をするのに適している。今までの学習で身につけた英語表現を整理し,大学入試の和文英訳問題・自由英作問題に対応できる応用力を養っておこう。問題を解いたあとに,解答解説で問題に取り組む際のカギや問題文の日本語をわかりやすく解釈するときの考え方などを確認することもできる。


入試準備問題演習 Reading High-level
(理由)
説明・論説文を中心に,幅広いジャンルの英文素材を使って,文法・語法・構文読解・文脈把握・語彙などの問題を効率的に学習できるようになっている。総合的読解力の基礎を養うことができるので,本格的に入試過去問に取り組む前の準備をするのに適している。この1冊で熊本大学の長文読解問題で例年出題されている英文和訳と内容説明問題を同時に対策することができる。これらの問題は他大学でも出題されているので,しっかりと対策をしておきたい。問題を解いたあとには,問題を解くうえでポイントになる箇所に着目できているか,必ず解答解説で確認をしておこう。


2017年 熊本大学の数学

数学:典型問題を確実におさえよう!後半の設問も誘導にしたがって解き進めよう!


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傾向

標準的な問題の出題が中心である。文系,理系ともに微分法・積分法(文系は数学U,理系は数学V),ベクトル,数列が頻出で,ベクトルは空間,数列は漸化式に関する出題が多い。また,分野の融合問題としての出題もある。例年,一部の問題は文系と理系に共通で出題されており,医学部医学科では高い思考力の問われる問題が出題されている。医学部医学科の問題のうち,その他の理系学部と共通な素材や問題である場合は,他の理系学部の問題に比べてレベルが高い設問となっている。


  • 標準的な問題が中心で,文系,理系ともに微分法・積分法,ベクトル,数列が頻出。
  • 一部の問題は文系と理系で共通で出題されている。
  • 医学部医学科は高い思考力が問われる問題がある。

攻略ポイント

微積分に関する典型解法を押さえる

例年,微分法・積分法に関する問題は文系,理系問わず出題されている。理系は数学Vの範囲での微分・積分となり,特に,三角関数,指数関数・対数関数の微分・積分が頻出である。三角関数,指数関数・対数関数,分数関数の微分・積分,定積分の置換積分法,部分積分法などの基本を確実に押さえておきたい。医学部医学科ではさらに高い計算力・思考力が必要な問題が出題されているので注意したい。文系はグラフで囲まれた部分の面積を求めることが確実にできるように,演習を重ねておこう。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度 前期 理・工・薬・医(保健学科放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻)学部 第4問,医学部(医) 第2問
(理由)
理・工・薬・医(保健学科放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻)学部,医学部(医)に共通の問題である。対数関数を含む分数関数の微分・積分の標準的な問題で,最大値,面積,体積を求める問題。正確な計算力と答案作成力が必要である。


2017年度 前期 教育・医(保健学科看護学専攻)学部 第4問
(理由)
問1は2つの曲線の共有点が2個となる条件について,3次式の因数分解や判別式を用いて解く。問2は問1の条件のもとで接線の方程式や面積を求める。接線と曲線で囲まれた部分の面積については他大学でも頻出なので,しっかり定着させておきたい。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

ブロック大への数学  P69  B問題252
(理由)
曲線と曲線で囲まれた部分や接線と曲線で囲まれた部分の面積について問うやや難レベルの問題である。囲まれる部分の面積は積分の計算が楽になるように工夫ができるので,その仕方をおさえておきたい。また,この問題を含め問題集内で計算の工夫の仕方のポイントを紹介しているので,合わせておさえておこう。


ベクトルは空間からの出題が頻出

ベクトルは空間ベクトルが頻出である。特に,理・工・薬・医(保健学科放射線技術・検査技術)学部では,過去3年間すべて空間ベクトルの出題であり,2017年度は三角形の面積や球が題材であった。基本から標準的な問題が多いので,空間把握や計算ミスに気を付け,確実に正解したい。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度 前期 理・工・薬・医(保健学科放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻)学部 第1問
(理由)
正四面体に関する標準レベルの問題であり,計算ミスをしないように確実に解き切る練習をしておきたい問題である。


2017年度 前期  理・工・薬・医(保健学科放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻)学部 第1問
(理由)
空間ベクトルに関する問題である。問2は証明問題であり,問3は相加平均と相乗平均の関係から最小値を求める問題である。内積計算などミスなくこなし,証明問題では答案作成の練習を重ねておく必要がある。また,分野融合の問題の演習も積んでおきたい。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

ブロック大への数学  P81 B問題290
(理由)
正四面体に関する典型問題で,内積計算,分数関数の処理などの事項も確認できる。


数列は漸化式の出題が多い

数列は漸化式が頻出であり,数学的帰納法や他分野と絡めた出題もある。基本から標準的な問題が多いので,計算ミスに気を付け,典型的なパターン化された漸化式の解法の練習をしておこう。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度 前期 理・工・薬・医(保健学科放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻)学部 第2問,教育・医(保健学科看護学専攻)学部 第3問
(理由)
数列の各項の値と整数が絡んだ問題となっている。誘導形式となっているので,丁寧に解いていきたい。また,証明問題も含んでおり,証明の仕方の確認にもなるため,解いておきたい問題である。


2017年度 前期  理・工・薬・医(保健学科放射線技術科学専攻・検査技術科学専攻)学部 第4問
(教育・医(保健学科看護)学部 第3問はj=2として出題)  

(理由)
微分法(数学U)と数列の融合問題である。放物線上の接線と直線との交点のx座標についての漸化式を作り,一般項を求める問題。誘導通り,対数をとることで隣接2項間の漸化式に帰着され,複数分野の知識が問われている。文系は理・工・薬・医(保健)学部と同じ題材であるが,j=2として易しく設定してある。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

ブロック大への数学  P87 B問題312
(理由)
分数の形をした漸化式で,類題を解いたことがあるかないかで差が出ると思われる。誘導形式となっているので,丁寧に解いて練習しておきたい。


2017年 熊本大学の国語

国語:古文・漢文で得点をかせぐ。現代文は後回し


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傾向

解答時間は120分。問題構成は現代文2問・古文・漢文の4大問。解答形式はいずれもほぼ記述式で, 読解問題がほとんどを占める。知識問題は現代文の書き取りと古文の文法程度。現代文は評論と小説の組み合わせが多いが,小説の替わりに講演録(2017年度)や現代詩(2014年度)なども出題されている。かなりの長文を読ませるわりに設問数は少なく,全体を要約的につかむことが要求される現代文が特徴的。古文・漢文を含めて解答の字数制限はない。


  • 古文・漢文は問題文・設問ともに標準的なもので,得点源にできる。
  • 現代文・評論は入試頻出の著者が目立つ。古文・漢文は有名出典を中心に様々なジャンルから出題されている。
  • 第二問には,小説を中心に,詩や講演録などさまざまな文章が出題されている。

攻略ポイント

現代文はかなり苦戦しそう。古文・漢文を先に解いた方が得策

評論・小説は長文の出題が多く,問いも全体を要約的につかむことが要求され,かなり時間がかかると思われる。古文・漢文は現代文に比べ読みやすい本文が多く,基本的な語彙・文法についての問いも必ず出題されている。まずは古文・漢文から確実に解答していこう。

現代文

本文全体を踏まえて解答をまとめる
評論の読解にあたっては次の諸点に留意しよう。
→具体例や根拠,対比表現に着目して,筆者の主張と結び付けて読解する。
→指示語や接続語に着目して,筆者の論の展開を理解する。
→何度も形を変えて繰り返されている筆者の主張(要旨)をとらえる。
→傍線部の前後だけを見るのではなく,文章全体における傍線部の位置づけを押さえながら解答をまとめる。

小説・現代詩の読解にあたっては次の諸点に留意しよう。
→小説なら登場人物の心情を表す箇所,現代詩なら繰り返されるキーワードを押さえる。
→小説や現代詩だからといって感覚で読まない。語意や文脈を正確に読み取る。
→本文から客観的に読み取れる範囲で解答をまとめる(読書感想文ではない)。

古文

有名出典なら作者・ジャンル・内容などに関する予備知識に基づいて読む
『更級日記』(2015年度出題)のような日記文学なら宮仕えなど筆者自身の体験をつづった内容,『宇治拾遺物語』(2014年度出題)なら世俗説話の性格とその主なパターン(例えば不思議な出来事や笑話・滑稽譚)というように,前提となる知識が欠かせない。他にも,神仏の加護や出家(「仏教説話」系 2017年出題),恋愛あるいは継子いじめ(「物語」系),和歌や俳句の良し悪し(「歌論」「俳論」系),旅の道中の体験や感想(「紀行文」系)など,各ジャンル特有のパターンや内容がある。「国語便覧」などを利用してその知識を仕入れると同時に,教科書や基本的な問題集を利用して,有名出典・頻出箇所を学習しておこう。

漢文

漢文が得点源!句形や重要語句をチェックしながら大意をつかむ
漢文にしてはやや長めの文章が出題されるので,古文と同じくらいの時間配分で取り組むべきだろう。
長い文章はまず全体のあらすじを読み取り,二または三段落に分けて全体の構成を把握しよう。対句的な表現にも注意。 
必出の書き下し文と現代語訳は句形および重要語句がからむので,そこを正確に解答しよう。
2017・2014年度には漢詩が出題された。対句や押韻など,漢詩の基本的なルールもしっかり理解しておこう。

大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  第一問
(理由)
人間が「死」をどのように受け止めてきたかを論じた文章。「死」という普遍的なテーマに対し,「『生』の意味」「自我」「宗教における救済の物語」「近代」「自然科学や合理精神」など,入試頻出のキーワード満載で論が進む本文はぜひ読んでおきたい。
設問は漢字の書き取りと読解記述三問。問三では,筆者がことわざを踏まえた例を用いた意図が問われており,本文の内容理解だけでなく,分析的に読む視点も求められているといえる。


2016年度  第三問
(理由)
芭蕉の二つの俳文「更科姨捨月之弁」「芭蕉庵十三夜」からの出題。本文は決して難解な箇所ではないが,細かな文脈まで正確に掴むには丁寧な読みとりが必要。必ず問われる現代語訳は,設問の指示や重要語句に注意しながら,文脈や物語の背景も考慮に入れた解答を心がけたい。
最終設問では,二つの文章を踏まえた和歌の現代語訳が問われており,Aの文章からの出来事の流れや,共通する心情を踏まえて訳出しよう。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

入試につながる現代文
(理由)
発展の論述問題に取り組むことで,100字〜200字の論述問題のトレーニングをしっかりと積むことができる。解答解説には採点基準も示しているので,自己採点で解答の要素を見究める力を養うことができる。


基礎からの総合トレーニング 古典1・2 習得STEP編
(理由)
古文の古典常識や文法事項,漢文の句法・語彙など,古典を読み解くために必要な知識をテーマとして設定し,一つのテーマで複数の素材について学習できる構成なので,基礎知識をしっかり定着させることができる。


2017年 熊本大学の物理

物理:電場・電位について,理解を深めておこう!


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傾向

全学部共通問題であり,配点は学部・学科により異なる。解答時間は1科目受験が60分,2科目受験が2科目で120分であった。 大問数は3大問であり,例年,力学,電磁気学から各1大問が出題され,熱または波動から1大問が出題されていた。 解答形式は記述形式であり,導き方を書かせる問題が多かった。


  • 全体的に設問数,記述量は標準的でオーソドックスな問題が多いが,なかには考えさせる問題もあった
  • どの分野も特定の項目に偏ることなく,幅広く出題されていた
  • 16年度では図を,17年度ではグラフを描かせる問題がみられた

攻略ポイント

計算力を要する問題

文字式の複雑な計算を要する問題に慣れておこう
○特に力学分野では文字式による計算力が試される出題が多く,18年度入試においてもその傾向が続く可能性がある。斜方投射,あらい斜面上の物体の運動,壁や斜面への複数回の非弾性衝突,2物体の衝突などの問題では,具体的な数値で与えられているものを文字にして一般的に解くと,そのような計算力が養われる。他分野についても文字式のみによる出題が続いており,数式がやや複雑になることもあるので,注意が必要である。
○15年度では,ヤングの実験の問題で近似式の利用が要求された。近似式の利用に慣れておこう。

電場と電位,直流回路

電場と電位,抵抗やコンデンサーを含む直流回路の問題を練習しておこう
○電磁気学分野では,過年度にコンデンサーを含む直流回路の問題が出されており,18年度入試でも要注意の項目である。コンデンサーにおいて,電場と電位が問われることがあるが,電気力線を意識してガウスの法則から電場を考えられるようになると,かなり実力がついてきたと考えてよいだろう。
○16年度第2問,17年度第2問のように,あまり出題されない単元の内容が突然出題されることがあるので,全単元に対して怠りなく対策を行っておく必要がある。

大学過去問からのおすすめ問題

17年度  第1問
(理由)
なめらかな面とあらい面で物体をすべらせ,端の点から斜方投射させる問題である。問1から問3までは,教科書の例題レベルの問題であるので,確実に点を取っておきたい。問4以降についても難しい問題ではないが,座標軸の取り方にとまどうかもしれない。落ち着いて取り組んでみよう。


15年度  第3問
(理由)
「攻略ポイント」に示した「近似式の利用」を要する光の干渉についての代表的な問題である。問4までを理解すれば,波の干渉の問題において,経路差・光路差を,近似式を用いて評価する手法について理解できるだろう。本問では,問5,問6において,「明線の動く速度」を問うているところが目新しい。「変位xが時間tの関数であるとき,速度vはv=Δx/Δtである」という力学における基本事項が応用できるかが試されているという点でも,よい問題である。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP物理  P134 例題
(理由)
凸レンズがつくる像に関する標準的な問題である。ただ公式を覚えて用いるだけではなく,光の進む経路を作図しながら,どのようにしてレンズの公式が導かれるのかを考えてみると,応用力がつき,凸レンズに斜めに入射する平行光線が集まる位置も自力で求めることができるようになる。今回取り上げた教材では,P134の例題,P135の類題でさまざまな場合に凸レンズがつくる像の位置を考えさせ,さらにP136の問題では像の向きも考えさせて,凸レンズに対する理解を深めることができるようになっている。


2017年 熊本大学の化学

化学:理論分野・有機分野について,幅広く理解を深めておこう!


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傾向

・全学部共通問題だが,配点は薬学部では150点,理学部・工学部・医学部では100点と異なる。解答時間は理科1科目で60分,2科目で120分であった。
・2015年度,2016年度は,大問数が3大問で全問必答であったが,2017年度は大問数が4大問で全問必答であった。
・解答形式は,概ね記述形式であった。


  • 問題の難易度は標準的であった。
  • 2015年度,2016年度に比べて,2017年度は,大問数は増えたが,全設問数に大きな変化はなかった。
  • 理論分野,有機分野からの出題数が多かった。
  • 論述式の問題や計算問題が,よく出された。

攻略ポイント

高分子を含む有機化合物の反応と性質

代表的な有機化合物の構造式と性質を確認しておこう。
○有機化合物の分野からは,毎年多く出題される。15年度は,脂肪族化合物と芳香族化合物を絡めた問題,16年度は,アゾ染料の合成に関する問題,17年度は,脂肪族炭化水素および単糖類・二糖類に関する問題が出されており,18年度入試も,そのような形式で出題される可能性が高いが,高分子化合物からの出題となる可能性もある。
○有機化合物の構造や性質を暗記するだけでは応用できない。分子構造の特徴や官能基の性質を理解したうえで,それらがどのように関連しているのか,系統的に整理することが重要である。まずは,代表的な化合物の構造式をかき,異性体の有無や基本的な反応を理解することからはじめるとよいだろう。

化学反応式の量的関係

化学反応式の係数は物質量の比と等しいことをおさえておこう。
○化学反応式の量的関係について,毎年出題されており,その中でも化学反応式を書き,その係数を利用した問題が特によく出ているため,18年度入試においても出題される可能性がある。
○無機物質や有機化合物の代表的な反応の化学反応式は書けるように教科書で確認し,問題演習を通じて,量的関係を理解し定着させることが大切である。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度  第3問  問5
(理由)
[攻略ポイント]に示した「有機化合物」を題材とした問題である。本問で扱われている物質は教科書に記載されていないが,問題文から,実験でどのような化学反応が起こっているかを読み取れれば解くことができる。芳香族化合物に関する知識が定着しているかどうかを確認するのに適した問題である。


2017年度  第1問
(理由)
「中和滴定」を題材としており,問2は化学反応式を書かせる問題,問3は濃度を計算させる問題,問4は質量パーセント濃度を計算させる問題と潮解に関して論述させる問題である。いずれも入試でよく問われる典型的な問題であるので,確実に解けるように本問を通じて練習しておきたい。計算問題では,計算過程は問われていないが,ミスを防ぐためにていねいに計算するようにしよう。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP化学  P110 「脂肪族化合物」
(理由)
分子式C4H10Oで表されるアルコールに関する問題である。4種類の構造異性体が,それぞれ第一級,第二級,第三級アルコールに分類され,さらに第一級アルコールに分類されるものには,炭素骨格が直鎖状のものと分枝状のものがある。有機化合物では,アルコールに限らず,異性体を区別することが重要である。脂肪族化合物では,炭素骨格に注目し,炭素数4程度のものから演習に取り組んでみるとよい。P104のSTEP1基礎の確認では,第一〜第三級アルコールの構造上の特徴がまとめられている。この分類によって酸化や脱水など,反応形式が異なってくることがポイントとなる。問3は,炭素骨格が直鎖状であっても,ヒドロキシ基-OHの結合位置が異なることで2種類のアルコールが考えられ,脱水によって生成するアルケンの種類が異なることから,それぞれのアルコールの構造を推測する問題に仕上げられている。


進研WINSTEP化学  P118 「芳香族化合物」
(理由)
芳香族化合物の構造決定の問題である。本問のような構造決定の問題では,「反応前の物質がどのような構造をもっているのか」をおさえることが解法のポイントである。P114の例題(2)で,ベンゼンの誘導体のポイントを示し,P115の類題,P116の問題でそのポイントを理解し,定着させる問題構成になっている。


2017年 熊本大学の生物

生物:教科書を中心に幅広い知識を身につけよう!


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傾向

全学部共通問題であり,解答時間は理科2科目で120分,理科1科目で60分であった。 大問数は3大問と少ないため,複数の分野にわたる総合問題が特徴である。解答形式は記述問題,論述問題と計算問題。 17年度に出題された論述問題は,すべて字数制限がなく,解答欄に枠だけが指定されていた。


  • 難易度は基本〜標準レベルであった。
  • 総合問題が主体であるため,幅広く正確な知識が要求された。また,計算問題も頻出である。
  • 遺伝情報の発現,動物の反応と行動,生物の体内環境からの出題が比較的多かった。

攻略ポイント

総合問題

複数の分野をまたぐ総合問題としての出題が多い。時間内に処理する練習を積んでおこう
○昨年度までの傾向が続くと仮定すれば,分野をまたいだ総合問題形式の出題が予想される。生物と生物基礎で内容に関連のある分野については,それぞれの知識を結びつけて体系的に整理しておこう。
○解答数も比較的多いので,時間的な余裕はないことを前提に,過去問を解いて解答していく流れをつかむ必要がある。

大学過去問からのおすすめ問題

15年度  第2問
(理由)
染色体および遺伝子をテーマとした複数の分野をまたぐ総合問題であり,これまでに本学で出されている問題の典型である。また,本問では計算がサブテーマに据えられており,DNAの長さ,細胞周期の時間の長さ,交差や連鎖のように,染色体や遺伝子に関する定番の計算問題を,本問を通じて演習することができる。染色体・遺伝子に関する知識・理解を深めるために,一度は取り組んでおきたい問題である。


17年度  第3問
(理由)
「生物の変遷」をテーマとした総合問題であり,一つの大問で,幅広く複数の分野を扱う本学の問題の典型である。空欄補充問題を的確に素早く処理した後,論述問題や考察問題,計算問題に取り組む流れや時間配分をこの問題で身につけておきたい。問2は,バイオテクノロジーに関する問題で,与えられた図を的確に読み取る力が求められる。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP生物  P152 問題2
(理由)
「動物の反応と行動」の分野のうち,ニューロンの膜電位の変化に関する問題である。「動物の反応と行動」の分野は本学では頻出であるため,演習をしておきたい。問3では,軸索の伝導速度を求める計算問題が出されている。同じ分野の計算問題としては,P164 問題8 問3の筋収縮の計算問題やP168 問題10のミツバチのダンスの問題がある。これらの問題にも取り組み,この分野の計算問題の対策をしておきたい。


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