ブロック大レベルの問題傾向分析&攻略プリント


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2017年 大阪市立大学の全体概況

大阪市立大学

大阪市立大について,センター試験と個別試験の配点をみてみると,文系の学部では,センター試験と個別試験の配点はほぼ同程度の学部が多い。理系の学部では,個別試験の配点の割合がやや高くなっている。センター試験だけではなく,個別試験に向けた対策にも力を入れてほしい。


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2017年 大阪市立大学の英語

英語:日本語と英語の記述力・表現力を養っておこう!


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傾向

2017年度は2016年度に引き続き,長文読解問題が3題,和文英訳1題という4大問構成で,解答時間は100分であった。


  • 読解問題の設問形式は多様であり,文脈や論旨を正確に把握したり,論理的に解答を記述したりする力が求められる。4大問中3大問と,読解問題の比重が高く,かなりの量の英文を読むことになるので,速読力を養っておく必要がある。
  • 英作文では,例年通り,和文中の一文を英語にする問題が出題された。難しい日本語を簡単な日本語に置き換えたり,意味や内容を考えて,適切な英語で表現したりする力が求められる問題であった。

攻略ポイント

長文読解

文の流れをつかみながら読む練習をしよう!
→例年,構文把握力と文脈読解力を問う英文和訳問題と内容把握問題,文法・語法力の定着度を確認する空所補充問題・語句整序問題が出題されている。日頃から演習を積んで,読解力を養い,どのような問題が出題されても対応できるようにしておこう。
→大阪市立大学では2017年度の大問1問1や大問2問4のように,指示語などが表す内容を日本語で述べる問題が頻出である。語彙力や文法力だけでなく,文脈を正確に把握できるようにしておこう。
→大問4は物語を素材にした読解問題である。空所補充問題では,空所の前後を読み,登場人物の感情や状況などを把握して,どの単語が入るかを判断する力が必要である。単語集や文法書で単語の知識を増やしておこう。

和文英訳

状況に合った英語を書けるようにしよう!
→こなれた日本語を英語にする力が求められている。与えられた日本語の意味を考えて,自分が英語にしやすい表現の日本語に言い換えることができるよう,練習しておく必要がある。
→主語や述語に注意して構文を組み立て,自分が知っている表現を使って,ミスをしないように英語にしよう。

大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  大問3
(理由)
大阪市立大学の和文英訳問題では,毎年こなれた日本語を英語になおす問題が出題されている。与えられた日本語に,知って いる英単語を単純に当てはめるだけではうまくいかない場合もある。字面ではなく,日本語の意味から英文を作成したり,主語に 何を置くか工夫したりできるよう,場面に応じた表現や構文を使いこなせるようになろう。


2016年度  大問2
(理由)
内容説明問題,英文和訳問題,空所補充問題,同意表現など,大阪市立大学の読解問題でよく出題される形式をひと通り練習す ることができる。過去問に取り組んでおくことで出題形式に慣れ,どのような形式の問題が出題されても対応できる読解力と記述 力を身につけておきたい。


千葉大学過去問からのおすすめ問題

2017年度  大問1
(理由)
千葉大学の大問1でも,英文和訳問題のほか,英文中の下線部の内容を問う形式の出題がされているので,各形式の問題を解く練習をすることができる。千葉大学の読解問題でも,問題文をよく読み,解答に必要となる箇所を素早く見つけて,論旨を把握したうえで,必要な情報を自分の言葉でまとめる力が求められている。これらの問題に取り組み,速読力や記述力を養いたい。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

入試準備問題演習 Reading
(理由)
説明・論説文を中心に,幅広いジャンルの英文素材を使って,入試に必要な読解力を基礎から身につけることができる構成になっ ている。語彙・文法の確認もできるようになっているので,読解力が身につくと同時に,本大学の客観問題を解く際に必要な知識 を増やすことができる。語彙・文法の問題は確実に得点したいので,このような問題集で日頃から演習を積んでおきたい。問題を 解くうえでポイントになる箇所に着目できているか,問題を解いたあとに解答解説や問題冊子にある「解法のテクニック」「解法の テクニック・プラス」で確認することもできる。


未来につながる英作文 High-level
(理由)
unitごとに入試でよく出題される基礎的な文法項目が掲載されており,紹介された文法項目を基に問題が設定されている。文法項 目を確認したあと,語句整序問題や空所補充問題に取り組み,そのあとで部分英作文や全文英作文の問題に取り組む構成にな っている。このように易しいものから難しいものへとスムーズに移行できるように問題が構成されているので,英作文の力を効率 的に養うことができ,本格的に入試過去問に取り組む前の準備をするのに適している。語句整序問題や空所補充問題は読解問 題の対策にもなる。今までの学習で身につけた文法項目を整理し,大学入試の和文英訳問題に対応できる応用力を養っておこ う。


2017年 大阪市立大学の数学

数学:微分法・積分法を中心に,標準レベルの問題をマスターしよう


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傾向

どの大問も2〜5問の小問で構成されている。2017年度は標準的な典型問題が中心であった。理系(医学部看護学科,生活科学部は除く)は数学Vの微分法・積分法からの出題を中心として,数列,場合の数と確率が頻出である。文系(医学部看護学科,生活科学部を含む)は,数学Uの微分法・積分法からの出題が中心で,ベクトル,場合の数と確率からの出題が多い。理系,文系ともに図形やグラフを考察する問題が多いのも特徴である。また,2017年度の出題の比重は低かったが,証明問題は毎年出題されている。


  • 頻出分野
  • 理系は,数学Vの微分法・積分法を中心に,数列,場合の数と確率が頻出。
  • 文系は,数学Uの微分法・積分法を中心に,ベクトル,場合の数と確率が頻出。
  • 出題傾向
  • 2〜5問の小問構成の標準レベルの問題をベースに出題。
  • 典型問題からの出題が多い。
  • 図形考察力を問う問題が多く,証明問題は毎年出題されている。

攻略ポイント

頻出の微分法・積分法を中心に,標準的な典型解法を押さえる

理系(医学部看護学科,生活科学部は除く)は数学Vの微分法・積分法,文系(医学部看護学科,生活科学部を含む)は数学Uの微分法・積分法が頻出である。標準的でかつ典型的な総合問題で,誘導形式が多い。また,理系では,回転体や立体図形について体積や表面積を求める問題が頻出であり,考察の手法や三角関数,指数・対数関数,分数関数の微分法・積分法,置換積分法,部分積分法などの基礎事項を確実に押さえておきたい。文系では,増減表を用いての最大値・最小値に関する問題,接線に関する問題,定積分や面積に関する問題をしっかり攻略しておきたい。

大学過去問からのおすすめ問題

2017年度 前期  理系(医学部看護学科,生活科学部は除く) 第1問 
(理由)
数学Vの微分法・積分法の典型問題であり,誘導形式となっている。頻出の立体について体積や側面積などを置換積分法を利用して求める問題であり,基礎事項の確認には最適の問題である。


2017年度 前期  文系(医学部看護学科,生活科学部を含む) 第2問 
(理由)
数学Uの微分法の典型問題であり,誘導形式となっている。指数関数の置き換え,相加平均と相乗平均の大小関係,3次関数の増減,方程式の実数解とグラフの共有点の関係などが問われており,総合的に基礎事項を確認するには最適の問題である。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

ブロック大への数学  P69 B問題 252
(理由)
接線の方程式,面積計算,6分の1公式など基礎事項の確認には最適の問題である。


証明問題に対しては,論証力,答案作成力,前小問利用の視点を磨く

2017年度の出題比重は低かったが,例年証明問題が出題されている。出題分野や内容は様々であり,差がつきやすいタイプの問題となっている。証明の手法として,背理法や数学的帰納法,必要条件・十分条件,等式や不等式の証明方法などを正しく理解し,論理的に記述できるようにしておくことが大切である。また,前小問を利用して証明するという柔軟な対応力を磨いておきたい。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度 前期  文系(医学部看護学科,生活科学部を含む) 第1問 
(理由)
整数の倍数に関する証明問題である。剰余類に分けた考察,数学的帰納法を用いた証明などが問われており標準的である。


2016年度 前期  理系(医学部看護学科,生活科学部は除く) 第1問 
(理由)
不等式に関する証明問題である。条件に注目すると,(1)はrの条件から微分法を利用する典型問題とわかり,(2)は自然数nについて成立を示すことになるので数学的帰納法を利用すればよいことがわかる。また,(1)の結果をうまく用いて論証する方法を確認しておきたい。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

ブロック大への数学  P77 B問題 276
(理由)
ベクトルに関する証明問題であり,前小問の結果に注意しながらの解答作成が必要である。問題集では求値問題だけでなく,条件から図形の形状に着目する証明問題をいくつか掲載している。


確率については,融合形も含め典型問題で十分に演習しておく

場合の数と確率についての出題は多く,近年では,理系文系ともに毎年出題されている。特に,理系では他分野と融合されて出題される場合が多く,数列との融合である確率漸化式が頻出である。文系においても2013年度で出題例があり,十分な対策が必要である。理系文系ともに,問題レベルは標準的,典型的なので,本番では落としたくない問題である。

大学過去問からのおすすめ問題

2015年度 前期  理系(医学部看護学科、生活科学部は除く) 第3問 
2015年度 前期  文系(医学部看護学科、生活科学部を含む) 第4問 (上記とリード文の設定は同じ問題) 

(理由)
理系は,確率漸化式の定番問題である。Pn+1をPn,Pn-1を用いてどのように表せばよいか,遷移図(推移図)などをもとに考察する練習を積んでおく必要がある。文系は,教科書レベルの基本問題で,絶対に落としてはいけない問題である。


2017年度 前期  理系(医学部看護学科,生活科学部は除く) 第3問 
(理由)
連立型確率漸化式の定番問題である。確率の和が1であることを利用することや,対称性に注目して効率的に解くことが求められ,確率漸化式の基礎事項を押さえることができる。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

ブロック大への数学  P91 A問題 322
(理由)
題材がシンプルな確率漸化式の定番問題である。誘導に乗って解き進めていけばよいので最初の演習にちょうどよい。問題集内では確率漸化式の問題をこれ以外にも複数掲載しているため,様々な題材に触れて漸化式の立式に慣れてほしい。


2017年 大阪市立大学の国語

国語:記述問題の練習を積んでおこう!


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傾向

前期日程では商学部・経済学部・法学部・文学部において共通問題が出題される。(医学部看護学科・生活科学部人間福祉学科では数学・国語のうちどちらかを選択して解答する。)文学部は現代文・古典で4大問120分,それ以外は現代文のみで2大問90分。 解答形式は記述形式である。漢字の書き取り・語句の意味などの基本的な知識および総合的な読解力が問われる。


  • 分量・難度ともにオーソドックスな問題であるが,文学部の受験者は120分で4大問を解かなくてはならないので,記述量の多さを考えると,やや難と言えるだろう。時間内に焦らず解答できるよう,過去問を演習しておくとよい。字数制限のない記述問題が出題されるので,解答欄の大きさをヒントにしつつ,解答要素を過不足なく見つけていく。
  • 現代文は,長文を読んで記述する形式なので,読解力・記述力をしっかり鍛えておきたい。80〜100字の記述問題を演習しておくとよいだろう。解答要素を過不足なく見つけられたかどうか,解説でしっかり復習しておくことが大切。
  • (文学部のみ)古文・漢文も,さまざまなジャンルから幅広く出題されている。特殊な対策は必要ないが,総合的な実力が試される。古文は重要古語と文法(助詞・助動詞・敬語を特に),漢文は基本的な句法を習得しよう。

攻略ポイント

解答する順番と時間配分を過去問演習で身につけておき,分からない問題に時間をかけすぎない

⇒過去問を解く際には,各大問を解答するのにどれくらいの時間がかかったかを計り,どの大問を何分で解くか,入試本番前に自分の中で大問別に解答時間の目安を持つようにする。特に文学部受験者は,時間配分を意識しよう。

現代文

解答要素を過不足なく盛り込み,本文の理解が採点者に伝わるような解答を作成する
→「わかりやすく説明せよ」という問いかけが多い。言い換えたり言葉を補ったりして,第三者にも伝わるよう説明するということだ。比喩があればどのようなことをたとえているか,指示語があれば何を指しているか,など,傍線部をいくつかのパーツに分けて丁寧に考えて答えよう。
→2016年度に続き,本文で述べられた内容について,具体的な事例を考えて説明する問いが出題された。
→漢字の書き取りや語句の意味も必ず出題される。小テスト,定期テストや模試といった機会ごとに,少しずつでも知識を増やしていこう。

古文

基本的な文法事項・重要古語を踏まえ,本文全体の意味を俯瞰してまとめる
→現代語訳の問題だけでなく,現代語で説明する問題においても,傍線部の解釈を踏まえて解答する。特に助詞・助動詞・敬語がポイント。
→設問において,主語が示されたり,解答の枠組みのヒントが示されたりすることも多い。当たり前のようだが,問いかけをきちんととらえてから答えることが大切だ。

漢文

漢文の基本構文を押さえ,丁寧に文脈をたどる
→基本的な句法(返読文字・再読文字などを含む)を踏まえて解答する。
→現代文・古文と比べると記述量は少なく,やや易。漢文が得意であれば得点源にできる。現代文・古文に時間をとられて漢文が白紙解答になるようなことがないよう,時間配分には留意しよう。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度  第2問
(理由)
傍線部に指示語が多く含まれ,指示内容をふまえてわかりやすく説明することが求められている。本文に書かれていない具体例を挙げることを求める設問も出題された。指示に沿って解答する練習をしておこう。


2015年度  第3問
(理由)
古文は注も多く,現代語訳において省略されている主語や指示内容などを補うことが求められるなど,細部まで気を配って解くことが求められている。注はもちろん,リード文で示されているヒントを見落とさずに考えていくことが大切である。 漢文は唐宋八大家の一人,王安石の文章。再読文字「且」の知識や,「然(しかルニ)」の前後の文脈をまとめることなどが求められている。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

入試につながる現代文
(理由)
入試レベルの抽象度の高い文章から,記述式・選択肢式を織り交ぜながら出題しているので,記述力の基礎を養い,本格的に入試過去問に取り組む前の準備をするには最適。解答要素に過不足なく着目できているか,取り組んだ後は必ず解答・解説で復習しよう。添削・採点してもらうとより効果的である。


入試につながる古文入試につながる漢文
(理由)
基礎を確認し,過去問演習に移行していく時期に最適。古文の文法,漢文の句法いずれも,反復学習が定着のカギである。


2017年 大阪市立大学の物理

物理:万有引力による運動について,理解を深めておこう


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傾向

全学部共通問題であり,配点は学部・学科によって異なる。解答時間は理科2科目で150分であった。 大問数は3大問であり,例年,力学,電磁気学の各分野から1大問が出題され,熱または波動から1大問が出題されていた。 解答形式は記述形式であった。指定された文字から必要なものを用いて答える形式が多かった。


  • 設問数は標準的で,全体的にオーソドックスな問題が中心だが,なかには考えさせる問題もあった
  • 2015年度,2017年度は熱分野の問題,2016年度は波動分野の問題が出題された
  • 2015年度では,理由を説明させる問題が出題された

攻略ポイント

問題文中にヒントを与えた問題

問題文中にヒントがある場合もあるが,ヒントがなくとも解けるようにしておこう
○問題文中にヒントを与えた問題は例年よく出題されており,18年度入試においても出題される可能性がある。
○ヒントなしでは難しい問題も,ヒントがあれば簡単になる。このようなヒントは,ある程度のレベルの典型問題では自分でするはずだった計算の流れ・方法がヒントとして与えられているだけなので,まずは典型問題の解法をしっかり理解して自分のものにしておく必要がある。

ケプラーの法則

典型的な式変形のパターンをマスターして,応用問題にも対応できるようにしておこう
○力学分野では特定の項目に偏ることなく幅広い項目から出題されている。18年度入試においても,苦手分野や練習不足の分野をつくらないことが大切である。惑星の運動,ケプラーの法則は練習する機会が少なくなりがちだが,11年度には万有引力による円運動の問題が出され,そろそろ取り上げられる可能性もあるので,しっかり練習しておこう。
○惑星の運動は問題の流れもある程度決まっていて,使う公式も限られているので決して難度が高い問題ではない。まずは典型的な問題の流れを覚えてしまえば高得点を取りやすく,得意項目になるはずである。

大学過去問からのおすすめ問題

16年度 第2問
(理由)
直線電流のつくる磁場に関する問題は,問題の展開の仕方がパターン化されているので,典型的な問題をしっかり練習して理解しておけば,高得点が期待できる。本問は,「攻略ポイント」に挙げた問題文中のヒントによってさらに簡単に解けるようにつくられている。後半の問題はそれほど頻出の項目ではないが,直線電流のつくる磁場の強さと直線電流が磁場から受ける力の大きさを用いるだけの問題である。この問題を通して,電流のつくる磁場や電流が磁場から受ける力といった項目の理解を深め,得点源にしてほしい。


17年度 第2問
(理由)
コイルを含む回路に関する問題である。各設問で状況は違うが,キルヒホッフの第2法則を用いることで解くことができる。問4以降はダイオードが含まれるが,ここでもやはりキルヒホッフの第2法則を用いればよい。あまり見ることのない問題ではあるが,1つひとつていねいに考えていけば,正解にたどりつくことができる。また,近年の入試ではグラフの出題が多くなってきており,本問は,状況を把握してグラフの意味を考える練習になる。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP物理  P68 例題
(理由)
万有引力を受けながら地球のまわりを運動する物体の標準的な問題である。円運動をしているときは,円運動の運動方程式をつくり,楕円運動のときはケプラーの法則を使うことになる。力学的エネルギー保存の法則と合わせても使う式は限られるので,練習を積めば取り組みやすい問題となり得る。ここでは,P68の例題,P69の類題で典型的な万有引力関連の問題に慣れ,P70の問題でもう一度重要事項を確認できるようなつくりになっている。


2017年 大阪市立大学の化学

化学:教科書の内容をていねいに学習し,網羅的に理解を深めておこう


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傾向

全学部共通問題であるが,試験時間は学部により異なり,生活科学部は理科1科目で90分,その他は理科2科目で150分であった。
大問数は3大問で,例年,第1問と第2問:理論化学および無機物質,第3問:有機化合物から出題されていた。各大問は,内容が異なる2題から構成されていた。
解答形式は,概ね記述形式であった。2015年度,2016年度,2017年度すべてで,論述問題が出された。


  • 毎年,大問数は3大問であるが,各大問は問1と問2に分かれているため,実質6大問である。
  • 全体的に設問数・記述量は標準的であった。
  • ほとんどの問題は標準レベルで取り組みやすいが,出題のテーマは思考力を試される良問である。一部にやや難しい問題もあった。
  • 毎年,有機分野では,脂肪族化合物と芳香族化合物に関して両方とも出題された。
  • 毎年,各分野から偏りなく出題された。

攻略ポイント

代表的な化合物の製法

無機物質・有機化合物ともに,教科書に載っている化合物の製法については,反応物・生成物の種類や性質,化学反応式,反応の条件を整理しておこう。
○化合物の合成や工業的製法を題材とした問題が,無機・有機分野ともによく出されており,18年度入試においても,出題される可能性が高い。
○無機物質や有機化合物の製法は,十分な知識があれば容易に解答できるが,記述形式が中心であり,曖昧な知識では,得点に結びつかない。「アンモニア」や「炭酸ナトリウム」,「フェノール」や「ビニロン」など,教科書で取り上げられる代表的な化合物の合成や工業的製法は,反応物,反応式,触媒など,漏れなく整理しておきたい。

有機化合物の構造決定

有機化合物の構造決定は,炭素原子の結合様式,化合物の特徴,官能基の性質に着目して,構造を絞り込もう。
○有機化合物の構造決定は,脂肪族,芳香族,エステルなどを題材に,ほぼ毎年,出題されており,18年度入試においても,過年度同様に出題される可能性が高い。
○有機化合物の構造決定では,有機化合物の総合的な知識と理解が試される。まずは,「PETの材料として用いられる」「臭素水を脱色する」「ナトリウムと反応し,気体を発生する」など,特徴的な性質や反応を,知識として身につけておこう。そのうえで,個別の知識を活用し,構造を推定する力が要求される。また,構造決定では,問題文の内容を,的確に把握・整理する読解力も重要である。

大学過去問からのおすすめ問題

2016年度  第2問  問2
(理由)
黒鉛(グラファイト)の結晶を題材とした総合問題である。⑶で単位格子に含まれる炭素原子の数や,単位格子の体積,結晶の密度を求めさせる問題が出題されており,結晶に関する知識を整理・確認するために適している。また,⑷〜⑹で熱化学方程式や結合エネルギーについても問われている。理解できない部分が少しでもあったら,教科書などを確認しておこう。


2016年度  第3問  問1
(理由)
エステルを題材とした総合問題である。⑵ではフェノール類の検出反応について説明する論述問題,⑹では合成洗剤の特徴について説明する論述問題が出題されている。いずれも知識だけでなく,問題文から問われていることを読み取り,的確に表現する力が求められている。本問を通して,その練習を積んでおこう。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP化学  P78 例題「工業的製法と性質」
(理由)
オストワルト法による硝酸の合成に関する問題である。オストワルト法は3つの反応からなり,これらの反応の特徴を理解しておきたい。@式の反応は,オストワルト法の中心となる変化であるが,通常の条件では起こりにくいため,触媒を用いる。この反応式は,係数の問題として取り上げられることも多い。B式の変化は,HNO3と同時にNOが生成する。このため,アンモニアから硝酸を得るときの量的関係では,3つの反応式をまとめなければならない。オストワルト法の反応と量的関係を整理するために適した問題である。


進研WINSTEP化学  P115 演習 問1,問2
(理由)
問1は,サリチル酸の合成に関する問題である。ナトリウムフェノキシドにCO2を作用させるときの条件や,サリチル酸ナトリウムのNaが,どの官能基に付いているかなど,細かい内容も確認しておきたい。問2は,アニリンの合成とアニリンの反応に関する問題である。問1,問2はともに典型的な問題であるが,反応パターンを整理・確認するために適した問題である。


2017年 大阪市立大学の生物

生物:論述問題が設問の大半を占める。論述力を十分に養おう


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傾向

全学部共通問題であり,大問数は4大問。解答時間は理科2科目で150分であった。 出題形式は,用語記述問題,論述問題,計算問題である。このうち,論述問題が大半を占める。 論述問題は字数制限がなく,解答欄に枠だけが指定されている。


  • 全体的に記述量が多く,論述による説明を要求する問題が多かった。
  • 実験内容やデータを読み取る力を必要とする問題が多かった。
  • 「代謝・細胞」「遺伝・発生」「動物・植物」「生態系」と,それぞれの分野からまんべんなく出題されていた。

攻略ポイント

論述問題

限られた時間内で的確に自分の考えをまとめる演習を十分に積んでおこう
○出題の大半が用語説明や考察の論述問題であり,十分な練習を積んでいないと時間はすぐになくなる。
○論述の上達のポイントは,模範解答の短文を多く記憶しておくことである。問題集の論述対策問題を参考に,くり返し書いて覚え,問われた内容に短時間で適応できるようにしておこう。

大学過去問からのおすすめ問題

15年度  第2問
(理由)
酵素反応に関する問題である。出題形式は本学の典型であり,問1〜問3では用語記述,問4では扱われている実験内容についての理解を問い,問5では新たな条件を設けた場合の実験手順と予想される結果について論述させている。問4までは着実に解答し,問5で差をつけたい。なお,問4(3)・問5は字数制限こそ設けられていないが論述量の多い問題なので,書くべき内容を整理しないと得点は難しい。論述のポイントを整理し,解答する演習を積んでおこう。


17年度  第3問
(理由)
「植物の環境応答」の分野からの出題であり,オーキシンによる光屈性に関する実験がテーマとなっている。実験の内容は,教科書にも記載されているので,しっかりと学習していれば十分に対応できる問題である。ただし,問3でオーキシンの移動のしくみの説明が求められるなど,事象に対する本質的な理解も求められている。本問を通じて,植物ホルモンのはたらきや植物の環境応答のしくみを整理しておこう。


ラーンズ問題集からのおすすめ問題

進研WINSTEP生物  P252 総合問題8
(理由)
本学の出題の特徴である論述を中心とした問題である。iPS細胞とES細胞に関する基礎知識をもったうえで考察結果を論述する必要がある。問1では,「赤血球は核をもたない」という基礎知識を根拠に,赤血球からiPS細胞が作成できないことを述べる。また問4では,iPS細胞とES細胞との大きな違いの一つである拒絶反応の有無を根拠に論述する。これから出題が増えることが予想される分野であるので,論述の練習も兼ねて必ず演習しておきたい問題である。


マナビジョン

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