「共通テスト」モデル問題分析 数学

どう変わる? 大学入試改革 2020年

文科省 2020年 大学入試改革
2017年5月16日、文部科学省より「高大接続改革の進捗状況について」が発表され、大学入試センター試験(以下、センター試験)に代わり2020年度(平成32年度)から導入される「大学入学共通テスト(仮称)」(以下、「共通テスト」)について実施方針案が明らかになりました。 そこでラーンズ編集部では、2020年に向けて、どのように大学入試改革が進められていくのかを、入試制度改革の要点や傾向をまとめ、先生方に最新の情報をお届けして行きます。

「共通テスト」モデル問題分析 数学

数学 モデル問題例3〔1〕
2つの動点の位置関係から図形的考察をする問題は2013年度センター試験数学T・A第2問2次関数で出題されています。
モデル問題がこの過去問と異なる点は,
 ・問題の構成が誘導形式ではない。
 ・変数を自分で設定して,2次関数を立式して考察する必要がある。
 ・設問が進むにつれて,前問の考察をもとにしたより深い考察が要求されている。
の3点です。

従来,解法のプロセスが示された問題文で,誘導に沿った考え方を理解するのとは異なり,自分で変数を設定して,既知の知識・技能に関連付けて解決の構想を立てる力が要求されています。
さらに,
 ・[あ]:記述式であるため答えの形が設問からはわからない。
 ・[ケ]:「すべて選べ」という形式で,答えが何個あるかが設問からはわからない。
など,正しい結論を導くための本質を理解しているかどうかを問う形式になっています。

特に[ケ]では,すべての選択肢について吟味しなければなりませんが,本質を理解していれば短時間で解答できます。
2次関数の技能だけでなく,深い理解を評価する問題であるといえます。
なお,⑶で問われている本質は,点Fの位置に応じて面積の増減がどのようになるかということであり,具体的な立式がなくても,各選択肢の正誤を論理的に判断する思考力が問われていると考えられます。


モデル問題例の分析

数学 モデル問題例3〔1〕

大学入試センター「大学入学共通テスト(仮称)」
記述式問題のモデル問題例より

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数学 モデル問題例3〔1〕 考え方

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数学 モデル問題例3〔1〕写真を拡大する

※考え方はラーンズ編集部が独自に作成したもので、
大学入試センターが公表したものではありません。


「共通テスト」モデル問題分析 数学

数学 モデル問題例3〔2〕
従来の出題形式ではなく,「図形と計量」と「2次関数」の融合問題です。三角形が何通り存在するかという命題を2つの方針で考察する内容になっています。

図形と計量の問題において,三角形が1通りに確定しない問題は経験していると思われますが,そこに新たに「なぜか」という新たな問いを立て,考え方を広げて深めるという探求する力が求められています。
設問構成は,「2次方程式の解の存在条件」による方針と「図形的な考察」による方針について,具体的に正しい方針を完成させ,さらにその方針をもとに,一般的な場合に応用する展開になっています。
つまり,従来の指定された図形的要素などの値を求めるという問題ではなく,解答方針そのものを答えさせたり,一般化してその解答方針のいずれかをもとに考察するという,思考力・判断力を重視した内容です。

従来の出題形式では,解法が複数ある問題であっても,誘導形式により1つの解法に沿って展開することしかできませんでしたが,この出題は複数の解法(の方針)を提示し,実際に解く際にはどの方針で考えるかは解答者に委ねられる,という形式になっています。方針を答える部分は,複数の解法について考察しなければなりません。日頃から1つの問題に対していろいろな解法を考察するような探究的学習が望まれます。
最後の設問は記述式で表現力を問うていますが,選択形式の問題であっても「解答方針を立てられるかどうか」を問える出題例となっています。


モデル問題例の分析

数学 モデル問題例3〔2〕

大学入試センター「大学入学共通テスト(仮称)」
記述式問題のモデル問題例より

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数学 モデル問題例3〔2〕 考え方

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数学 モデル問題例3〔2〕写真を拡大する

※考え方はラーンズ編集部が独自に作成したもので、
大学入試センターが公表したものではありません。


「共通テスト」モデル問題分析 数学

数学 モデル問題例4
日常生活における問題を題材にして,
 ⒜ 現実事象の問題を,特徴をとらえて数学の問題にモデル化する(事象を数学化する力)。
 ⒝ モデル化した問題について,解決する方針を立てる(構想力)。
 ⒞ 解決過程を振り返り,解決方針の意味を考え現実事象に活用する(活用力)。
という,数学を活用して課題を解決するプロセスを問う問題です。

具体的には
⒜⒝は,銅像を見込む角が最大になる「ベストスポット」を見つける方法を,【太郎さんの考え】として数学的に捉える部分です。特定の図形に着目して数学的にモデル化しています。設問(2)の(@)ではその前提条件について説明する力が,(A)では解決方針が正しいことの根拠となる関係式(正弦定理)を記述することが求められています。
(※説明する際の条件を指定することで,表現方法はある程度限定されています。)

ここで,知識の活用が必要ですが
 ・余弦定理においては,角の大きさと「余弦の値の符号」と関連付け
 ・正弦定理においては,向かい合う辺と角および外接円の半径の関係
など,定理公式を単に覚えて活用できるかというより,式の意味や,図形的性質と関連付けて整理した形で理解しているかどうかが求められています。

⒞は,【太郎さんの考え】に対する先生の指導に基づいて,具体的に「ベストスポット」を探す部分です。
解き進めるためには
 ・太郎さん,先生の考えを正しく理解していること
 ・図形分野の知識,技能を応用できる形で身につけていること
が求められます。
なお,現実事象の課題解決においては,正弦定理,余弦定理や図形の諸性質など,図形分野の知識の活用が総合的に求められています。

[参考]
見込む角の最大に関する内容は,2010年度京都大・理系,2014年度鳥取大・地域などの出題例があります。


モデル問題例の分析

数学 モデル問題例4

大学入試センター「大学入学共通テスト(仮称)」
記述式問題のモデル問題例より

数学 モデル問題例4写真を拡大する

数学 モデル問題例4写真を拡大する

数学 モデル問題例4 考え方

数学 モデル問題例4写真を拡大する

※考え方はラーンズ編集部が独自に作成したもので、
大学入試センターが公表したものではありません。



2017年6月13日 公開


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