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新型コロナウイルス感染拡大の影響による 学校課題と取り組み事例

2020年6月5日更新 全国の学校の先生より

新型コロナウイルス感染拡大の影響による 学校課題と取り組み事例のご紹介

はじめに
新型コロナウイルスの感染拡大防止に伴い、各学校様での対応にご尽力されていることと存じます。緊急事態宣言が解除され、学校も少しずつ再開されますが、まだまだ多くの課題があると思われます。
全国の先生方と電話/オンラインでの情報交換をさせていただく中で、多くの課題や、解決に向けた取り組みのお声をいただきましたので、以下の観点でまとめました。ご指導・ご対応の一助になりましたら幸いです。

株式会社ラーンズ マーケティング・営業部
部長 陶山 佐和人



学校現場からお聞きする主な課題

学校現場からお聞きする主な課題

全国の先生方とお話をさせていただく中で、学校再開にあたり、
 「休校中から継続すべきこと」
 「従来の学校中心に戻すこと」
 「リカバリーのために新しくすること」
という3つの区分での課題が見えてまいりました。
学校や生徒を取り巻く環境に応じて、この3つを区別して考察することが重要です。
先生の分掌やご担当による課題の違いについてもおまとめしております。

学校現場からお聞きする主な課題

クラス担任/生活指導

・家庭中心の生活から、学校中心の生活へストレスなく移行できるか
・新学年のクラス作りをどうするか(新クラスの生徒をどう把握し指導するか)
・学内活動(部活、生徒会)の工夫
・不安をもつ生徒のケアをどう行うか


教科担任

・授業時間の確保、授業進度のリカバリー
(特に3年生の理科・地歴公民)
・授業を補う自学教材等の充実
・模試/校内テストを通じた生徒の学力把握
・大学入試に向けた入試学力をいかに養成するか
・低学年における学習法の再徹底


進路指導

・模試等の受験を通じた進路検討材料の把握
・進路ガイダンス/講演会による進路意識醸成
・オープンキャンパスにかわる大学調べ
・総合型選抜(AO入試)等早期入試への対応
・3年進路未定者へのケア
・就職に向けた各種指導


学校運営/教務

・休校明けの授業時間確保にむけたカリキュラム再編/持続可能な仕組みづくり
・長期休暇/学校行事などの調整、定期試験(成績評価)の検討
・学校としての各種支援方針の決定
・保護者への協力や不安解消
・休校中のICT活用の総括と学校再開後のICT活用の検討



各校・先生方の課題別取り組み事例のご紹介

各校・先生方の課題別取り組み事例のご紹介

上記の課題に対し、先生方にご共有いただいた取り組みについて、「学校中心の生活に戻すこと」、「休校中の取り組みから学校再開後も継続すること」、「学校再開後に強化すべきポイント」を中心にご紹介いたします。


学校再開にともない、いかに学校中心の規則正しい生活/学習に戻すか


■起床時間、就寝時間、学習開始時間の3点固定の徹底

 ・スケジュール手帳を用いた記録と振り返りの徹底

【中四国地区 K高校】 オンラインで一斉に手帳記入時間を設定 
休校中はオンラインを用いて手帳記入と一日の振り返りの時間を5分程度確保していたが、学校再開にともない、手帳の一斉記入の時間を朝夕各5分で設定し実行した。単に予定を実績を記入するのではなく、感じたことなどを書かせることで心配な生徒のケアにも利用。まずは学校中心の生活リズムを安定させることが全ての源泉であると考える。

 ・オンラインを用いた朝学習による学習開始時間の徹底

【首都圏地区 C高校】 オンラインを用いた朝学習の実施
クラスを2分割し分散登校を実施しているが、休校中に行っていた学習は形を変えて継続している。教室内で実施する朝学習と自宅をオンラインでつなぎ、自宅学習者に対しても良いスタートが切れるように工夫している。

 ・教科別学習リストなどをまとめた週単位での「学習指示書」の配信
 ・保護者とも連携した3点固定の徹底(クラス通信等での方針徹底のお願い)


新学年のクラス作りをどうするか(新クラスの生徒をどう把握し指導するか)


■生徒とのコミュニティ作りによるクラス作りと伝達

 ・クラス替えがありすぐに休校に入ったので、学校再開のタイミングで新学年クラス作り
 ・学校再開後からのクラス通信の配信、クラス通信内での生徒個人の紹介等


学内活動の再開/不安をもつ生徒のケアをどう行うか


■学内活動(部活動や生徒会)の工夫

 ・時間制限等のルールに則った部活動等の再開
 ・生徒のアイディアで、オンラインを活用した部活動
 (個が横につながるチームワークづくり)を継続的に実施する学校もあり
 ・進路未定者や不安を抱えた生徒を中心に、クラス担任による早期面談実施

【東海地区 T高校】 生徒状況調査とクラス担任による早期面談 
3年生では進路未定者、1年生では高校内容の学習への不安など多くの不安を感じている。また教員も生徒の様子が分からず困っている。学校再開にともない、早々に休校中の過ごし方や現在の不安などのアンケートを実施。その資料をもとに、1週間以内に面談を実施した。

休校中の活動を総括し、有効なものは継続する


■学習機会と学習教材の提供

 ・オンラインを用いた自習教室、質問電話対応時間の設定(生徒同士の顔を見る)
 ・自宅での模試受験(過去問)の実施と自己採点+解説
 ・休校中に取り組み具合がよかった「共通テスト対策」。
  生徒のモチベーションを高める教材選びが大切

■オンラインを用いた授業

 ・動画授業の配信の継続(ただし、授業時間やコマ数は限定的)
  ⇒分散教室における授業に在宅学習生がオンラインで接続する形
  ⇒復習しやすい録画動画配信や授業動画にデータでコメントを差し込み、
   より理解を深める仕掛け
 ・職員会議をMEET(オンライン)で実施する形に変更した学校もあり

■自発的な学習をいかに促す仕掛け

 ・推薦教材の紹介、学習記録や成果物(学びの軌跡)を残していく
 ・夏休み課題の早期配布による自発的な学習教材の提供

【首都圏地区 K高校】 在宅学習時間割を継続 オンライン授業も組み入れ展開 
学校再開したものの、分散登校等で在宅学習との両立がしばらく続く。そこで休校中の仕組みを継続させ、生徒にバランスよく、計画的に学習させるために、在宅学習時間割表を作成。この時間割の中にオンライン授業も組み入れている。オンライン授業は通常授業にオンラインで参画できるものと、動画配信の2種類で構成されており、授業の予習復習に役立てている。

休校明けからいかに「授業時間(履修進度)の確保」と「感染対策」を両立させるか


■学校再開後の感染対策と段階的移行

・学年別分散登校(時差通学を含む)、1教室20人程度の分散教室、
 学年集会などの中止(放送等への変更)など、当面は感染防止への動きを徹底
・移行期間として、休校明けの一定期間は、午前中授業または
 45分授業などで慣らしていく学校もあり
(45分授業+15分休憩でトイレの混雑も防止するなど)

■学校行事および長期休暇の削減

・文化祭、体育祭の廃止・延期(3密の防止を含む)、修学旅行なども要検討
 ⇒生徒の士気、学校への帰属意識、自己肯定感への影響が懸念される
夏休み期間の短縮と変則授業の展開
 ⇒一定の夏期休暇にて自由に学習できる期間を与えることも重要という考えあり

【夏期間の授業/補習/休暇の例】

A高校 B高校 C高校
1学期終了 7/31 7/17 8/7
補習 前期:8/3~12
後期:8/17~21
7/20~7/31 8/17~22
夏休み 8/13~16 8/3~23 8/8~16
2学期開始 8/24 8/24 8/24
備考 8月末授業は午前中 夏休み課題多い 補習は後期のみ

■カリキュラム(シラバス)再編による授業

・シラバス再編による授業遅れのリカバリー

【九州地区 S高校】 「授業スピード1.3倍キャンペーン」による各教科での授業研究の実施
休校措置などで、授業進度の遅れが最も大きな課題だと認識している。教員には「授業スピード(履修進度)を1.3倍にする」という方針を伝え、実現に向けた施策を各教科・学年で検討するように依頼している。教科ごとにシラバスの再構築や指導項目の精選、予習・復習の改善などを具体化を考えているが、これが良いきっかけになり、学校改革に繋がればと考えている。

・授業進度のリカバリーが、単に「対話型」が「講義型」に変換にならないように注意
・「何を教えたか」→「何ができるようになったか」への転換、学習指導要領の具現化
・45分授業への転換によるコマ数の確保、3年生向け放課後補習の増枠

【近畿地区 K高校】 「45分授業への転換と補習の増枠による授業枠の確保」
授業進度の遅れを取り戻すために、コマ数を確保する方策を優先的に検討した。45分授業にしてコマ数を増枠し、3年生に対しては、6月の放課後補習枠を1枠から2枠に増やすことにした。 今後、夏期休暇の短縮や行事の精選などを検討していく予定である。 保護者にもアンケートをとり、授業の遅れが最も大きな不安材料だったので、是非こたえていきたい。

どのように成績評価を行うか


■成績評価

・中間考査の廃止などにより、「どう評価をつけるか」の基準検討と生徒への明示
・休校措置期間の在宅学習を評価に入れるように指示がおりている自治体も一定数あり

中間考査 期末考査 留意事項
全体傾向 廃止または延期(6月) 予定通りまたは遅らせて実施 ・評価はやや緩めに設定
・在宅学習を評価に含む
例1)A高校 廃止 7月末実施 ・期末70%、自学30%で評価
・評価は緩め
例2)B高校 課題テストを一部考慮 予定通り実施
【首都圏地区 S高校】 「評価に関する論点」
学校は評価について説明責任がある。学力を保証するのが学校ということを前提に置いたときに、休校措置で学力が低下した生徒に対して、低評価するのが果たして良いのか(評価を1にしてよいのか)、休校措置期間の教員の指導は正しかったといえるのか?という議論を行った。 特に指定校推薦に関する校内基準の議論では保護者への説明責任等にも話が及んだ。

 

休校明けからいかに「授業時間(履修進度)の確保」と「感染対策」を両立させるか


■学校としての各種支援方針の決定(プライオリティをつける)

1.ホームルーム(学びの基盤としての「絆」
2.総合の学び(学びの基盤としての「学ぶ意味の確認」
3.教科の学び
4.生徒会
5.部活動、同時に教育相談や図書館活動など機能維持にも目配り。

■学校の運営方針(支援方針)を明確に書面および口頭にて説明する

・学校での安心/安全への対応方針を明示
・授業リカバリー、成績評価などへの対応
・学校行事、部活動の変更点
保護者への協力や不安解消について

【近畿地区 N高校】 「休校明けからの学校の運営方針」 を安全面、学力面の両方から説明
臨時休校に入る時点でもそうだったが、保護者・生徒にはしっかりと説明するかどうかで、取組みや不安感が大きく違ってくると思うし、それが教員間のコンセンサスにも繋がると考えている。 臨時休校が解除されることを早期にイメージして、保護者に説明する形で案件を整理している。項目としては、安心/安全面での配慮、授業時間の確保、成績評価、夏季休暇を含む行事、保護者の協力、生徒への心構えなどである。

休校明けから、いかに学力を定着させるか


■休校明け早々にいかに生徒を多面的に把握し指導できるか

・休校明けの指導は「授業のリカバリー」が最優先。
 そのために休校中の学習履歴と定着確認が肝
・教科力の把握の意味では「生徒の生の解答」の確認が重要
・休校明け早々に、学力テスト・各種調査⇒面談を実施

【九州地区 I高校】 休校明けに生徒を多面的把握し、面談等でケアする計画
新しいクラスの状況および各生徒の状況が把握できていないため、休校明けの早期のタイミングでアセスメントの実施を計画。学力に加え、臨時休校中の学習・生活状況、進路意識、メンタルの状態などを確認し、授業やクラス運営、個別指導に活かしていく予定。 1年生は高校内容の学習にかなり不安があり、校内での相対的な位置も知りたがっている。今後文理分け指導も始まるので、生徒にとってもプラスになるものと考えている。

■例年と変わらない演習量をいかに確保するか

・ゴールが変わらないとしたら、遅れても同じ問題量をこなし、定着を促したい
・演習スケジュールの再作成と受験生への提示、低学年は学年末までに追いつくスケジュール
例年と同じ教材とプリントの提示による自学自習の推進

【九州地区 S高校】 当初予定通りの教材を与え、授業と課題の切り分けを実施
大学入試というゴールが変わらないとしたら、同じ問題量をこなし定着を促したいと考え、当初の予定通りの教材を配布予定。ただし、授業で扱うような問題は厳選し、問題を全てこなすスケジュールを計画した上で生徒に提示予定。

■生徒が学びに向かう各種仕掛け
 ・「やり切った1冊(教材・ノート)」を積みあげる仕組みつくり
 ・放課後の自習教室の実施(密集を避けるための体育館での実施)による
  「受験は団体戦」つくり
 ・休校明け早々の校内実力テスト実施による意識向上
 ・休校明けの講演会(校内放送)とHRによる生徒個々による学習計画作成

【九州地区 T高校】 臨時休校明けから生徒が学びに向かう各種施策
臨時休校明けを3年生にとっての「受験勉強リスタート期」と位置づけ、各種仕掛けを再検討。6月上旬に進路ガイダンスおよび進路講演会(ただし校内放送にて)を実施し、学習計画書の配付、放課後の自習教室の設定など予定。

■3年生の理社(共通テスト対策)をいかに間に合わせるかが大きな課題
 ・特に3年生理科/地歴公民の授業進度が心配。
  国数英は土曜日補習とし、放課後補習は理科/地歴公民に配分する学校も

【中四国地区 S高校】 理科/地歴公民の完成に向けたスケジュール策定
3年生については、理科/地歴公民の授業進度と演習量確保が最重要課題と捉え、各教科で検討の上、学年全体で授業・補習・課題のバランスについて検討。課題量は国数英を中心としつつ、補習等の配分で理科/地歴公民に例年よりも多く配分する案を策定した。

休校明けの進路指導ストーリーの再構築


■入試/就職試験への対応

・総合型選抜(AO入試)など早期入試への対応(小論文の個別指導など)
 ⇒一方で、先行き不透明なため安易に決めないようにケアが必要
3年進路未定者へのケア(個別面談など)
・就職に向けた各種指導

■進路指導ストーリーの再構築

・模試等の志望大決定までの材料収集
 (自宅での模試受験や校内実テを実施する学校もあり)
・新入試に向けた大学別状況の把握と共有
・進路ガイダンス/講演会などのスケジュール再構築

【九州地区 M高校】 臨時休校中の大学調べ課題を元にした進路学習の実施
休校中に各学年ごとに進路学習の課題を与え、進路意識の醸成を狙った。1年生には職業調べ、2年生には学部学科調べ、3年生には大学および入試科目等の調査を課題として与え、あわせて教員も情報収集につとめている。休校明けは、それらを材料とした進路学習プログラムを予定
【首都圏地区 M高校】 休校中に進路指導専用のHPを新設。学校再開後も活用
休校中に進路ガイダンスや進路情報を動画を用いて発信するプラットフォームとしてホームページを開設。進路別、大学別、専門学校別などの入り口から検索できるようにしている。休校中に生徒はHPを見る習慣がつきつつあり、新入試の情報等も継続的に搭載することで進路情報収集の活性化につなげる。

【参考】生徒が感じている不安/課題など

【参考】生徒が感じている不安/課題など

生徒の声を集めた資料からご紹介いたします。


学習
自宅での学習課題 課題の量が多すぎて終わらない/習っていない範囲の学習が理解できない(特に1年生)
オンライン授業
オンライン学習
オンライン授業が長すぎて集中できない、異常に疲れる/授業は1時間くらいなのに、問題解いたり、ノートとったりで2時間半くらいかかる/スマホを使った学習で不具合がでる
学習方法
学習環境
ネット授業だけできちんと学習できているのか不安/課題以外に何を取り組めばよいか分からない/大学入試に向けた学習の仕方が分からない/塾に行けない
学力レベル まわりがどれくらいのレベルなのかわからない/模試がなくなったので、合格可能性や弱点が分からず不安
大学入試 大学受験がどうなるのか不安/大学入試に向けて、自分がやっていることが正しいのか不安/英語検定を受験しなかったが大丈夫か

進路・生活・各種活動
進路 進路が決まっていない。オープンキャンパスなどには行けるのか不安/社会情勢も含めて就職できるのか不安
部活動 オンライン部活動が出来ないこと、体を動かすことができないこと/部活の試合がなくなったこと(活動記録が書けなくなったこと)
家庭生活 外に出たり遊んだり出来ないストレス/友だちと会えないこと/家族とのけんか
学校生活 これから授業についていけるか不安/学校(クラス)に馴染めるかが不安(特に1年生)

自粛中の生徒たち(高1~高3)の声を集めた資料から
総じてストレスの原因は、(1)友だちとのつながりの欠如 (2)人とのコミュニケーションの少なさ (3)課題の多さ (4)勉強・受験への不安
受験生は、まわりのペースや自分の到達度がわからないことが大きな不安要素になっています。
また、休校期間を経て、さまざまな気づきもあったようです。
・分散登校で先生と面談をして、「先生としか話せないことがある」ことに気づいて、気持ちが救われた。
・勉強は自学でもある程度できると、何となく気づいた。
・学校の意味意義は、先生や友だちとコミュニケーションをとる場だと思った。

教科別の課題と指導事例

先生方に共有いただいた内容から、教科別の課題とお取り組みもございましたので、指導事例と併せて各教科別におまとめしました。


国語:低学年に対する各種リカバリー施策と現代文・古典のバランス


■休校明けの習熟度の確認と現状に応じた学習計画

・1年生はオンライン授業/自学で進めていたが、古典文法等の学習が遅れている。生徒も定着に対して不安に感じている。2年生は1年復習と2年予習が中心の学習になっていた。
 ⇒休校明けの確認テストによる定着度の確認
 ⇒改めて、高校における学習法(予習の仕方等)のオリエンテーションの実施(1年)
 ⇒古典文法が学習しやすい教材の提供(1年)
 ⇒学力差を補うための基礎復習講座の設定

■授業を補う各種施策

授業が遅れた分、授業をスピードアップすることはやむを得ないが、その分、サポートを充実させることで理解を担保する必要がある。 ・授業プリント/授業ノート/復習プリント等のサポート教材の充実 ・休校中に実施していた動画配信の継続(ただし、マンネリ化しないための工夫が必要)

【九州地区 T高校】 1年における古典の基礎事項の重点化
1年生に対する、古典の基本事項(特に文法事項)の習得に最も大きな課題を感じている。最初の模試で古典が得点できないと今後の学習に悪い影響が懸念されるため、休校明けからしばらくは、現代文よりも古典の時間を増やして重点化していく。一方、現代文では様々なジャンルの文章をたくさん読ませたいので、夏課題などでは現代文の多読を重点化していく。

国語:受験学年における共通テスト対策と記述力養成


■休校中の学習からの継続を意識し、受験に向けたリスタートを切る!

・大学受験に向けた学習の流れ(模試実施等を含む)をガイダンス
・模試を含む確認テストの実施による現段階での学力(弱点point)の把握
・教科学習に不安のある生徒に対する個別面談の実施等
(休校中の学習履歴から不安な生徒をピックアップする学校もあり)

■受験に向けた学習の充実

・早期に「共通テスト対策問題集」を持たせることで、分野別でも演習の自学自習を促進
・補習枠を利用した「共通テスト対策講座」の実施
・生徒の解答の確認と、記述力養成に向けた各種施策

【近畿地区 A高校】 「生徒の解答」を軸とした記述力の養成
休校明けから改めて大学入試(共通テスト、個別試験)を意識した演習時間を確保し、実力養成を強化する。共通テストと個別試験の切り分けを明確にし、新型コロナの影響で変わるかもしれないが、生徒に与える教材とセットで計画した。
生徒の記述力を養成するにあたって、以下の3点を重点化して実行する予定である。
(1)生徒に多く書かせること(多くの記述問題にあたらせること)
(2)「生徒の生の解答」を確認すること 
(3)生徒の解答の添削を軸にして、解説授業を展開すること

数学:基礎事項の定着を最優先に、学力差への早期対応


■履修計画の再編

・休校中の授業時数の減少分を、学校再開の予定に合わせて再構成。
 ⇒授業として教科書を進める時間と、補習として定着をはかる時間の区分け
 ⇒不足分のコマ数は履修内容の精査および授業スピードアップにて対応
 ⇒当初の予定から、内容を軽くする分野を設定する学校もあり
  (例:高1におけるデータの分析、図形について自習中心に展開するなど)

■理解度(学力)差への対応

・休校中・学校再開後に懸念される学力差への対応
 ⇒学校再開後の課題テスト等にて、生徒の定着度を把握
 ⇒不振者中心に希望者補習を校内/オンラインにて実施 

【首都圏地区 T高校】 理解度の差を埋める基礎確認テストと基礎補講
休校中は自主性による部分が大きく、理解度に大きな差がうまれている。そこで、いかにして底上げ(不足を補うことが)できるかを様々な面で検討した。授業時間および自宅学習において、「基礎事項確認テスト」を実施し、理解不足の点を確認させ、放課後は希望者対象に「基礎確認補習」を実施した。
分散登校も考慮し、学校内の補講はZOOMで繋いでオンラインの参加も可能とした。それにより、今までは希望者補講には恥ずかしくて参加しなかった生徒も参加してくれている。
この取組みは、少なくとも初回の模試までは継続し、模試受験前には模試過去問の基礎事項のみの確認を行う予定。

数学:受験学年において理系は未履修分野の対応、文系は共通テストまでの指導ストーリー構築


■新規の学習内容と受験対応のバランスをどうとるか

・理系は数学Ⅲの内容を例年と同じように修了したい ・文系理系ともに受験対応(共通テスト/個別試験)のストーリーを再構築 ・授業/講座のコマ数は制限があるが、自宅学習も含めて教材は例年同様に持たせたい ・不安な受験生に対して、合格に向けた学習計画を立てさせる学校あり

【中四国地区 A高校】 個々の学力/志望に応じた教科学習計画(合格ノート)の作成
受験生が大学入試に向けた学力向上と学習法に不安を持っているので、これからの授業/講座/模試等の計画を示した上で、学習計画表(合格ノート)を作成して配布した。大学入試までのスケジュールに学習計画と振り返りを書かせるもので、ひとまず1学期末までの学習計画を先輩の例を示した上で、各自に記入させた。 今後、教科担任が内容を確認した上で、必要に応じたケアをしていきたいと考えている。

■受験に向けた学習の充実

・休校中は数学ⅠAⅡBの演習(復習)に時間をかけたが、その定着度の早期確認 ・「共通テスト対策問題集」の演習授業を入れることで、対話を通じた「他の人の考え方を学ぶ機会」の創出。その際、素材は共通テスト系ながら、答案作成力についても指導 ・新傾向問題を中心とした共通テスト対策講座(希望者)の実施

【首都圏地区 K高校】 日々学習プリントの個別添削
個別試験で通用する記述力を身につけさせるために、日々学習プリントを配信し、答案提出者には個別添削して返却。その中で1枚をピックアップし、他の生徒にも共有。グーグルの機能を活用。

英語:4技能+文法のバランスよい育成と、受験生への共通テスト対策


■低学年)入門期指導のリスタートと授業進度対応の工夫

・4技能+文法をバランスよく学習させたいが、新型コロナ対策への配慮も必要
 ⇒音読とスピーキングの代替としてのライティング、オンラインを利用したアウトプット授業の展開
・休校中の学習状況確認のための確認テストの実施
・授業内容の精選による授業計画の再構築

【中四国地区 F高校】 軽重をつけた指導で教科書内容のスピードアップ
他の教科も含めて遅れていること、生徒もストレスを抱えて量対応には限界があるので、授業内容の精選について教科内で検討した。教科書にあるからといって全てを扱うのではなく、演習のみの単元、生徒が読んで終わり、など中身を精選し、逆につまずきやすい単元に重点投資することにした。これらの予定は確認テスト等の出来具合で微調整していく予定。

■受験学年)共通テスト対策

・共通テスト対策のための「学習の仕方」「問題の解き方」のプリントおよび動画の配信
・共通テストに繋がる「基礎事項」「標準レベル」「応用レベル」のプリント作成

【中四国地区 M高校】 生徒個々にあった共通テスト対策問題の提供
休校中から共通テスト対策問題集を配布し、基本内容を中心に生徒の課題とした。ただし、定着度については、かなりの個人差が見られたので、共通テスト対策シリーズとして、基本事項の確認、標準レベル問題、新傾向問題のそれぞれのプリントを選択して学習することにし、希望に応じた補講に参加することとした。

理科(理系):特に受験学年に対する履修進度が最重要課題


■授業をコンパクトにしつつ、教科書の内容を定着させる工夫/演習時間を確保する工夫

・いかに共通テスト等の入試対策を通常通りに実行できるか⇒基礎の定着は自学中心(教科書を読んでミニマムエッセンスをまとめた質問集に取り組む)で、基礎演習で未定着のところを埋め合わせていく。
・講義動画を利用した個々の習熟度レベルアップと、一部反転学習の導入
・当面は7月模試回までに出題範囲に間に合わせるための計画と実行を考える学校多数
(例:化学は無機物質および有機化学の前半まで進めるなど)
・模試の受験等を通じた自分の学力把握(弱点把握)の機会創出と復習機会の準備
(例:化学は理論の部分は相当忘れているはずなので、模試後の補習で復習機会を予定するなど)

■授業をコンパクトにしつつ、生徒の「学び」の機会創出

・教科書と演習を並行して行う。演習は自学中心で、できないところに印をつけて生徒どうしで教え合い。
・実験観察はドライラボで行う。動画などで実験の過程を示し、授業では「考える」ところだけを取り上げる。

【東海地区 M高校】 授業のスピードアップと授業を補うためのWEB活用
6月の休校明けは、生徒たちの状態や感染防止から、いきなり授業全開は難しい。そこで、休校中からリカバリーの方法について教科内で議論し、一部を休校中から先行実施で試行した。
(試行した内容)
(1)動画配信…パワーポイントに音声を吹き込む形で2時間分単位で配信。授業予習用および復習用に学校再開後も継続
(2)確認テスト…生徒の理解不足の点を把握するために、休校中は週1回の登校日に実施。学校再開後は週2回で実施予定。定着してなければ進度を変えてでも対応する必要あり
(3)実験の簡略化…授業時間数の関係で簡略化せざるを得ず、ネット動画や演示実験の形で配信

地歴公民:特に受験学年に対する履修進度が最重要課題


■授業をコンパクトにして教科書を進める

・教科書を終わらせる時期が遅れないための各種施策の検討
 ⇒いかに共通テスト等の入試対策は通常通りに実行できるか
・単元あたり10時間⇒7~9時間 で実施できるための授業計画
 ⇒従来、授業で扱っていた内容から家庭でも実施可能な部分の振り分けした単元計画
 ⇒授業プリント/授業ノートの充実による授業のスピードアップ

【九州地区 O高校】 授業前後の教材工夫による授業のスピードアップ
授業時間が不足している中で、共通テスト対策がスタートする11月までには例年のスケジュールに追いつくために、授業改善を教員同士で検討。授業プリント/授業ノートを充実させ休校中にあらかじめ配布し、授業前には予習をして臨むことにした。授業開始時に確認テストを行い、授業後には板書をまとめた授業ノートと確認テストを配布することで、授業スピードアップと予復習の充実を促した。

■授業時間/補習時間の確保

・受験学年における地歴公民・理科の履修進度が学年全体の課題として補習枠を確保

【九州地区 S高校】 授業時間の確保のための学年全体への提言
受験学年における地歴公民の履修進度の問題は全体の課題と考え、学年会議に提言をした。授業枠/放課後補習枠/土曜講座の枠の中で、地歴公民で実施できる枠をいただいた。ただ単に要望をあげるだけではなく、履修進度を早めるための工夫や計画を伝える事で協力してもらえた。

地歴公民:基礎事項の定着を最優先に、受験対策までのストーリーを構築


■家庭学習を充実させて基礎定着をはかる

・授業計画と連動させる形で、自主学習/課題の配信/小テスト実施の計画策定
・休校明けテストの実施⇒課題連動型で、個々にあった推奨教材の提供
 (学校によっては教科担任からの面談により、学習指導を行う場合あり)

【九州地区 K高校】 ZOOM学習会による家庭学習の充実
他の教科とのバランスもあり、なかなか地歴公民の学習時間が確保できないため、週2回の20:00より希望者による「ZOOM学習会」を実施している。質問があるときだけマイクオンにして質問することが出来る形として基本は自習にしている。※現在は他教科の学習も可能にして拡大展開している

■共通テスト(受験)に向けた学習の充実

・共通テスト対策よりも、現段階では基礎定着の充実を優先する学校多数
・「共通テストで必要な基礎事項」など、共通テストの冠をつける事での学習の充実
・早期に「共通テスト対策問題集」を持たせることで、分野別でも演習の自学自習を促進
・補習枠を利用した「資料問題演習」の実施

【中四国地区 F高校】 補習枠を用いた共通テスト対策
現状では教科書を進めることが最優先であるため、共通テスト対策などは出来ないが、共通テストでも多く扱われることが予想される資料問題については、平日補習枠の中で扱うことを考えている。これは思考力・判断力・表現力を養成するために必要なプロセスであり、基礎事項を定着・活用できるようにするためにも重要であると考えたから。問題を厳選し、単元まとめの段階で取り入れたい。

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学校再開後にご活用いただける教材のご提案

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    ・いまの進度にピッタリ合った問題セット(数学)

オーダーシステム「オーダー問題集」のご活用場面
・短い夏季休暇に適した分量・価格でオリジナルの問題集を作成いただけます。
・PDF(数学はすべて、国語・英語は一部)があるので、オンラインでのご指導にもご活用いただけます。
・今年度は、「今」のご指導に合わせた課題解決のご提案として、国語・数学・英語の1学期に学習しておきたい各単元に焦点を当て、集中的に取り組むことができるおすすめの問題群(ご注文後にすべてPDFデータのダウンロードが可能)もご用意いたしました。


教科書学習~受験学力育成のスムーズな橋渡し/自学でも取り組めるわかりやすい解答・解説

進研WINSTEP

» 分野別・テーマ別のSTEP構成で、知識・技能の習得~活用・定着ができます。

  • ステップを踏んだ段階的な構成で、スムーズにレベルupできます。
  • 模試過去問題をGTZ(※)換算表とともに掲載しており、各時期における学習到達度がわかります。
  • より深い思考力・判断力・表現力を問う問題も掲載しており、共通テストに向けた力の育成ができます。

※ GTZ(学習到達ゾーン)とは、模試に共通の評価指標です。

「進研WINSTEP」のご活用場面
・主要な教科・科目のアイテムがそろっており、学校・学年全体の授業進度(基礎定着)のリカバリーにご活用いただけます。
・現在、同シリーズの理科・地歴公民科目の問題集では、ご採用校様への新型コロナウイルスの影響下でのご指導・学習支援として、通常のダウンロードコンテンツに加え、2020年8月31日までの期間限定で、解答解説のPDFデータを無償提供しております。


受験学力の定着と確認ができる/模試の事前・事後に短期間で取り組める

進研WINSTEP 短期集中

» 分短期間に、基礎事項の復習ができます。

  • 模試の過去問で、基礎事項を中心に効果的に学習できます。
  • STEP構成で、基礎から応用まで無理なく取り組めます。
  • 短期間にやり切れる分量で、生徒の「やる気」が続きます。

「進研WINSTEP 短期集中」のご活用場面
ねらいや構成がそろった3教科の問題集で、学校・学年全体の授業進度(基礎定着)のリカバリーにご活用いただけます。


思考力・判断力・表現力の土台づくり/自学でも取り組めるわかりやすい解答・解説

2021共通テスト対策【実力養成】重要問題演習

» 共通テストで必要となる力を、分野別・テーマ別に基礎から育成できます。

  • 分野別構成とわかりやすい解答解説で、教科書の指導と併用したご活用ができます。
  • 基礎~応用の問題構成で、苦手克服ができます。

「重要問題演習シリーズ」のご活用場面
高3の2学期からの本番形式の演習に備えて、受験学力の土台づくりをしていただけます。本番形式演習と併用することで苦手項目・分野を解消できます。


例年と変わらない演習量を確保

2021共通テスト対策【実力完成】シリーズ

» 高3の1学期から取り組める問題を示しています。

  • 共通テストの特徴と対策をわかりやすく解説し、高3の1学期から取り組めます※。
  • テーマ、難易度などバランスよい構成で、これ1冊で共通テスト対策ができます。

※ 教師用「活用ガイド」に、高3の1学期から取り組める問題を示しています。

「直前演習シリーズ」のご活用場面
早いうちに共通テストの特徴と対策を理解させ、今から取り組める問題にあたらせておけます。取り組み具合の良い「共通テスト対策」教材で、生徒のモチベーションを高めることが可能です。


学校再開にともない、いかに規則正しい生活をさせるか

高校生向けの手帳「今未来手帳」(いまみらい手帳)

» 日々の自己管理・記録と振り返りがポートフォリオになります。

  • 使いやすい月間&週間スケジュールで、自己管理が行えます。
  • 日々の振り返りを蓄積することで、学びに向かう意欲や人間性、思考力、判断力、表現力など、新入試で求められる力が身につきます。

「今未来手帳」のご活用場面
学校中心のリズムに戻すため、「起床時間・就寝時間・学習開始時間」などを記入させ、自己管理をさせることができます。
日々の記録・振り返りや感じたことを書かせることでメタ認知力がアップするほか、生徒のケアやコミュニケーションツールとしてもご活用いただけます。



本情報は、2020年06月05日現在のものです。