2021年6月22日(火)実施オンライン研究会 横島真澄先生からのご回答| 株式会社ラーンズ

PICK UP
ラーンズ主催 研究会情報
ラーンズコネクト
Web会員限定コンテンツ


教科書供給所の方へ
ラーンズの多文化共生事業

2021年6月22日(火)実施オンライン研究会 横島真澄先生からのご回答


ご質問への回答

Q. キャリアパスポートとの関連について教えてください。

一人一人進路ファイルを持たせています。そのファイルには本校の総探の課題である「自己理解」・「地域社会とのつながり」で使用した教材・資料、「ポートフォリオ」・「キャリアパスポート」のネタになる教材が入学時より保管されています。個人カルテのような感じです。
そのファイル+手帳3冊(日常生活・資格・ボランティア・部活動・成績・講演会の記録・面談の記録)+ベネッセのマナビジョン(※講演会で紹介したチェックリストに基づいて入力したもの)に各自の高校生活が一括管理されているので、それを「ポートフォリオ」「キャリアパスポート」に反映させています。

Q. もう少し具体的に手帳導入に向けての動きを教えていただけたら助かります。また、賛同を得られた資料や言葉も教えていただけますでしょうか。

まずは少人数で動きました。私+手帳導入に興味がある、賛同してくれた2名のスタッフの計3名で動き始めました。小回りがきくほうが事が早く進みます。まずは講演会でも資料を紹介した細かいルール作りをしました。また、手帳を使うとメリットがあるということを具体的に学年会で話しました。他校の実践例などはラーンズさんの協力を得ました。幸い学年団のフットワークが軽いこともあって、「とりあえずやってみましょう!だめならやめればいい。一冊ちょっと高いノートを買ったと思って。」というこちらの呼びかけに乗ってくれ、導入できました。
また、手帳を活用していくには核となる人が必要です。「手帳Gメン」です。また次世代を育ていくことも欠かせません。私自身、「手帳Gメン」として活動しています。学年スタッフがうまく使ってくれているか、生徒にどんどん使わせているかに日頃より目を光らせています。できていない場合は影ながらフォローしたり、アドバイスしたり、うまく使えるよう一緒に考えたりしています。スタンスは上からではなく、「一緒に取り組む」です。自分の学年と並行して、学年間のすりあわせもしています。職員会議の場で話したり、他学年にいる手帳賛同者をその学年の旗振り役に指名し、一緒に活動しています。
手帳活用がうまく回り出せば、教員側の負担やストレスが減ってくるので、自然と手帳が学年全体、学校全体になじんできます。教員も「もりすけがないと困る」ようになるわけです。そうなれば「手帳Gメン」の仕事も減ってきます。

Q. 学年団での小さな研修会の積み重ねや目線あわせが、とても上手くいっていると思いました。そこで、学年団の構成はどのようになっているのか、小さな研修会を実施するための時間をどのように作っているのか、ご教示いただきたいです。

学年団の構成は担任6+副担6+主任=13名です。担任陣は本校が初任か2校目という方が多く、20代から40代前半です。各教科バランスよくいます。学年団での研修の機会は手帳導入を決めたのが年度末だったので、春季休業中にまず2回~3回実施しました。1回目は「なぜ手帳を導入するのか?」、2回目3回目は「生徒にどんなふうに使わせるか?」とりあえず大枠だけ決めました。
入学後、軌道に乗るまでは週1回の学年会の中に「手帳」について話し合う時間を設け、目線合わせを行いました。またその際、各教員が独自に工夫した点などを話してもらい、共有しました。

Q. 生徒の変容についてですが、横島先生がご担当なさっている今の3年生の進路希望先の割合は例年と比べて変化はありましたか。

生徒の変容ですが、現在3年生になり、例年より4年制大学・看護医療系希望者の数が多い(+20名程度)です。しかも進学したい大学のランクが高い傾向にあります。これまでは一般で国公立大に行きたいなんてことを言う生徒はいなかったのですが、現在2名がんばっています。
ベネッセの進研模試も本校では今まではほとんど実施したことがありませんでしたが、2年次で80名、3年次4月時点で48名が受験しました。就職希望者についても同じで例年より上位の企業を希望する傾向にあります。就職希望者数は少なく(-15名)なっています。例年より面接の仕上がりが早く、入社試験の準備も前倒しで出来ています。

Q. ご講演中に具体例としてあげられていた、「人事担当者になって採用するかどうか考えるワークショップ」を私の学年でも行いたいと思いますので、どのように実施したのか、より詳しく教えていただければ嬉しいです。

「会社作りワークショップ」ですが、生徒をグループに分けます。世の中にはさまざまな仕事・業種があるということを学んだ後、各グループで架空の会社を作り、社長や人事担当者などを決めます。そして自分の会社を発展させるためにはどういった人材が必要か考えさせます。例えば、営業が欲しいので、コミュ力が高い人とか海外企業との取引を始めたいので語学が堪能な人とか工場のラインのチーフに向いている人がいいので元気な運動部出身者など。さまざまな経歴をもつ高校生のカードが何枚もあり、グループ内で相談してその中から自分の会社に欲しい高校生を採用していきます。
多くのグループが同じ人物を指名して、取り合いになりました。なぜ採用したいのかということも意見交換させると、アピールポイントがない人よりもコミュ力がある・資格がある・学力がある・部活やボランティアを継続してやっている生徒を採用したいと口を揃えて言っていました。普段教員に言われていることを自分たちで言っていました。