2021年11月13日(土)実施オンライン研究会 八幡成人先生からのご回答| 株式会社ラーンズ

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2021年11月13日(土)実施オンライン研究会 八幡成人先生からのご回答


ご質問への回答

Q. リスニング力を高めるため、英語を英語で指導することについてどのように考えられますか。

私も簡単なことは英語でやっていますが、講演内でもお話ししたとおり、理解が難しいような英文をいくら英語で解説しても力にはなりません。やはりスクリプトをしっかり読ませてよく分かった上で英語を聞かせることが重要だと考えます。なんでもかんでも英語でやればよい、ということではないと思います。ただ英語の量に触れさせてやることは重要ですので、生徒が利用できるサイト(例えばVOA)や音声はできる限り紹介して、聞かせるようにしています。

Q. 英-英の辞書の活用についてのご意見をおきかせください。

英語の得意な生徒にはLongman Dictionary of Contemporary English (『ロングマン現代英英辞典』)を勧めています。たいていの語彙に関する疑問はこの辞典で氷解します。しかし、あくまでも英語のできる生徒用ですので、多くの生徒は英和辞典をボロボロになるまで使い込ませた方が得策だと思います。

Q. 1年生を担当しているのですが、「生徒の心に火をつける」にはどうしたらいいか悩んでいます。これが3年になった時の差として現れるのではないかと危惧しております。また、生徒は他教科の学習に比重を置いてしまい、英語の「テストのやり直し」や「まとめ」までやりきれていません。何かアドバイスをいただけましたら、よろしくお願いいたします。

英語以前の問題を、生徒に植え付けておくことが重要だと思います。 なんのために英語を学ぶのか?どんな職業に就きたいのか?英語がどんな形で必要になるのか? そういったことを早い時期から定着させるために、先輩で外資系企業で英語を使って活躍している卒業生を授業に連れて行って仕事ぶりを話してもらったり、先輩の大学紹介を「あむ-る」で取り上げたりしています。 要は、文系であれ、理系であれ、英語が必要になるんだなという実感をしてもらうことで、英語の勉強に対する姿勢が変わってきます。 大阪大学・工学部の准教授をやっている教え子が帰省した時に学校に来てもらって、話してもらったこともあります。 数学の博士論文を英語で書いた教え子から送ってもらった実物を提示して、理系でも英語が必要になることを感じてもらいます。 「生徒の心に火を付ける」ために、「外堀」から埋めていくというやり方を取っています。 私が進路部長時代には、各大学に関する利用できるパンフレットを片っ端から集め、進路指導室にコーナーを作り、キャビネットを開けばその大学に関することが全て分かるという環境を作りました。 40~50人だった国公立大学合格者が一気に103人にまで増えたのは、このことがやはり大きな要因だったと思っています。 私の部長3年間は毎年100人を超えました。 そして次に、英語の勉強って奥が深くて面白いな、と感じてもらうことでしょう。 そのための手立てをいろいろと工夫をして教材研究にあたっていました。 いくら辞書や参考書・単語集・熟語集に書いてあることでも、疑問に思ったら分かるまで調べてみることを低学年のうちからしつけることで、英語への興味がずいぶん湧いてきます。 生徒が興味を持っている歌の英訳なども材料になるかもしれません(私の知り合いは「よあそび」の英語バージョンを授業で使っています)。 講演の中でご紹介した単語ゲームも役立ちます。 緊張感の中にも「ワクワク感」「ドキドキ感」のある授業を心がけていました。 英語の好きな生徒には、図書館に簡単な英語の読み物を400冊以上入れておいて、薦めたりもしていました。 大学に合格するための勉強ではなく、その先を意識した指導を心がけています。