試行調査化学| 株式会社ラーンズ

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試行調査化学

「化学基礎/化学」大学入学共通テスト 試行調査 出題内容の分析

「化学基礎/化学」大学入学共通テスト 試行調査 出題内容の分析

この情報は2018年11月19日時点のものです。

「化学基礎/化学」の大学入学共通テスト 試行調査(プレテスト)の出題内容の分析です。
平成30年11月に実施された、大学入試センター「試行調査(平成30年11月実施分)」の問題分析結果をレポートいたします。


化学基礎
化学


「化学基礎」

出題内容の特徴と構成

「化学基礎」の特徴

  •  従来はみられなかった、リード文のある出題がみられた点が特徴的であった。第2問でリード文で与えられた情報をもとに酸化数について発展的に考える問題などが出題され、従来よりも高度な思考力が問われた。

大問構成

「化学基礎」
現行のセンター試験では2大問構成であったが、3大問構成で出題された。現行のセンター試験とくらべて、解答数は13問に減少し、4点配点の問題が増加した。解答数は減少したが、分量が減少した印象はなく、長い文章を読み取りながら答えを導く形式が多いので、解答に時間がかかると考えられる。また、日常生活にある身近なものを題材にした問題が多く、それと教科書の知識を関連させる応用力が要求された。


出題内容の分析

第1問 問3 化学と人間生活に関する探究活動

【問題内容】
ミネラルウォーターの栄養成分を題材に、BTB溶液の色の変化と電気伝導性から、それぞれの飲料水を見分ける問題。学んだ知識を活用する応用力が問われる。

【求められる力】
観察・実験等の結果から考察した情報と、自然の事物・現象の基本的な概念との整合性を、原理・法則に従って判断する力。


第2問 問2 酸化数

【問題内容】
電気陰性度から酸化数を求める文章を読んで、エタノール中の炭素原子と酢酸中の炭素原子の酸化数について考える問題。化学基礎では、同じ元素の原子が分子中で異なる酸化数をとるものについて、深く扱っていない。説明文と図から新しい解釈に発展させる読解力が問われる。

【求められる力】
図・表や資料等から、自然の事物・現象に係る情報を、原理・法則に従って抽出し、関係性などを発見する読解力。

分析まとめと今後の指導に向けて

分析まとめ

「化学基礎」
・日常生活に関連した題材や探究活動をイメージした問題が多く、教科書の知識を活用する応用力が求められた。
・従来のセンター試験とは異なり、リード文を与えたうえで各設問を考える大問がみられた点が特徴的であった。化学基礎では深く扱わないような題材が用いられており、与えられた情報をもとに思考力を問う出題となっている。従来とくらべて、問題や選択肢の読み取りに時間を要する問題が多かった。
・表や図、説明文から知識を統合して考える必要がある出題があり、選択肢を一つずつ吟味して、知識を正確に整理することが求められた。


今後の指導に向けて
「化学基礎」
・生理食塩水や、ミネラルウォーター、トイレ用洗浄剤などの身近な物質を題材にした問題が出題された。これらの問題への対策として、普段の授業でも教科書で学習した内容を身のまわりの事物・現象に関連づけておくことが重要である。
・従来のセンター試験にくらべて、実験を題材として考察・検証する問題や、データや情報を読み取って活用する問題が重視されることが予想される。これらの問題への対策として、教科書の探究活動の項目に目を通したり、実験レポートを書いたりして、実験に対する考察に慣れておくことが求められるだろう。
・従来と同様の形式の問題もみられたことから、まずは、センター試験の過去問などに取り組み、知識・技能を定着することが重要である。


「化学」

出題内容の特徴と構成

「化学」の特徴

  •  昨年の試行調査と同様に5大問構成であったが、第1問~第3問は昨年の試行調査ではみられなかった中問形式の出題であり、全大問でリード文のある出題がみられた。第3問では、日常生活に関連したかぜ薬の合成をテーマにした理科課題研究(探究活動)を題材とした問題が出題された。

大問構成

「化学」
5大問構成で出題され、いずれもリード文形式が主となっていた。第1問には、前回の試行調査と同様に方眼紙を用いる問題があった。現行のセンター試験では、おおむね大問ごとに出題分野が分かれていたが、大問内に複数分野の内容が含まれるものが多く、幅広い分野から総合的に出題する意図がうかがわれる。また、身のまわりの物質を題材にした問題や、学校での課題研究をイメージした問題が多かった。


出題内容の分析

第3問 問4 有機化合物

【問題内容】
仮説の検証の根拠として、芳香族化合物の塩化鉄(Ⅲ)、さらし粉による呈色反応を利用するという内容であり、目新しい。構造式が示されているアセトアミノフェンの呈色反応に関しては芳香族化合物の性質についての知識で解決できるが、これに加えて固体Xの構造をリード文の内容から推定した上で呈色反応の有無を判断することが求められている。

【求められる力】
(1)観察・実験等の結果から考察した情報と、自然の事物・現象の基本的な概念との整合性を、原理・法則に従って判断する力。
(2)芳香族化合物の性質や反応についての理解。


第5問 問3 物質の変化と平衡

【問題内容】
pHの変化により、水素イオン濃度が何倍になるかを、常用対数表を用いて求める。水素イオン濃度から対数の値を用いてpHを求める練習をしていただけでは解けないと思われる問題である。pHの値の求め方についての十分な理解が求められるとともに、常用対数表の読み方について習熟していると有利な問題であった。

【求められる力】
(1)水素イオン濃度とpHとの関係についての理解。
(2)表や図を理解し、必要な値を読み取り活用する力。

分析まとめと今後の指導に向けて

分析まとめ

「化学」
・従来のセンター試験とは異なり、大半(配点で90%)がリード文を与えたうえで各設問を考える形式であった点が特徴的である。また、誘導形式の出題もあり、個別大入試で求められるような力も問われたといえる。従来とくらべて、問題や選択肢の読み取りに時間を要する問題が多かった。
・昨年の試行調査に引き続き、与えられた方眼紙に目盛りを含めてグラフを図示する問題や、グラフを読み取って考える問題、実験に関する観察結果の組合せを選択する問題など、読み取ったデータや情報を活用させることで、実験・結果を検証する力が求められた。観察・実験に関する出題を通して科学的な理解・判断や数的処理をする力を求める出題意図があったと考えられ、難易度の高い問題がみられた。
・カセットボンベの燃料や昆布の煮出し汁の成分などの身近な物質や、環境に関わる大気中の二酸化炭素などが素材として扱われ、化学と人間生活との関わりを意識した問いが複数あった。


今後の指導に向けて
「化学」
・従来のセンター試験にくらべて、実験を題材として考察・検証する問題や、データや情報を読み取る問題が重視されることが予想される。これらの問題への対策として、教科書の探究活動の項目に目を通したり、実験レポートを書いたりして、実験に対する考察に慣れ、グラフの表し方などの科学的な素養を高めることが重要である。
・今までどおり、知識・技能を定着することも重要である。そして、一つの素材に対し複数の分野から問われるものもあるため、知識を体系的におさえ、幅広く活用できる力が求められるだろう。
・長いリード文の中から、問題解決に必要な情報が何であるかを素早く見抜くことができる力が求められるだろう。

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『Think and Quest 学ぶキミを引き出す 化学基礎』

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化学基礎での学習を、実社会で求められる力に
共通テスト試行調査では、日常生活や社会と関連した科学的に探究する問題が多く出題されました。普段の授業でも実験結果からわかる事をまとめる練習や、教科書で学習した内容を身のまわりの事物・現象に関連づけておくことが重要です。
本教材は、化学基礎に関する基本的な概念を、日常生活や社会と関連させて理解できるような項目を盛り込んでいます。協働的な学びや探究活動を通じて思考力を身につけ、実験結果を読み解く力を養うことができます。



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