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2021年2月27日開催 研究会レポート(数学)
『2022大学入学共通テストに求められるチカラとは』 -
2021年2月27日(土)、名城大学 数学教育研究分野・竹内英人先生をお招きし、オンラインにて「2022大学入学共通テストに求められるチカラとは~大学入学共通テストの問題分析のご報告と指導事例のご講演~」を開催いたしました。
研究会の詳細
講師紹介
研究会
研究会 |
2022大学入学共通テストに求められるチカラとは ~大学入学共通テストの問題分析のご報告と指導事例のご講演~ |
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講師 | 名城大学 数学教育研究分野 竹内 英人 先生 |
日時 | 2021年2月27日(土)10:30~12:30 |
対象 | 2022大学入学共通テストをご指導される高等学校の先生 |
開催形式 | ZoomでのLIVE配信 |
研究会レポート
講演の主な内容
- 2021年度(令和3年度)共通テスト・数学全体についての感想
- 2021年度・共通テスト数学の新傾向問題
- 2021年度・共通テスト数学の特徴と授業のヒント
- 共通テスト数学の問題分析方法
- 今後の共通テスト数学へ向けての対応
2021年度(令和3年度)共通テスト・数学全体についての感想
まず、今回初めて実施された2021大学入学共通テストについて、感想をお話しいただきまいた。竹内先生によると、今回の共通テストは、試行調査に比べて穏やかな出題となっていたとのことでした。第一日程では平均点を60点にそろえてきており、来年は、今回の第一日程の共通テストを基準として作問していくのではと予想いただきました。
平均点の低かった第二日程については、第二日程を受験した層(授業が遅れている、受験人数が少ないなど)との兼ね合いもあるので、一概に『第二日程の方が難しい』とは言えない状況でした。
また、今回の共通テストより、現場の高校教員が作問委員に入っているとニュースでも扱われていました。そのためか、現場の授業を大切にしていることが窺える「高校の先生らしい問題」がセレクトされていると竹内先生はお感じになられたそうです。
2021年度・共通テスト数学の新傾向問題
「思考力・表現力・判断力」を問う問題については、特に数学Ⅰ・Aの出題が多くみられました。数学Ⅱ・Bでは、第二日程で典型的な問題が多かったようです。一見して「思考力・表現力・判断力」を問うような問題でも、「知識・技能」をそのまま適用すればたまたま取れる問題もあったそうです。
ただし、高得点層であっても、本当に「思考力・表現力・判断力」を問う問題では、得点が取れていないとのことで、この点については、今後、指導するうえで十分に留意すべきだと竹内先生はお話になられました。
また、今回、新傾向の問題に「二次関数の文章問題」がありましたが、二次関数に関しては、これからも「いかに与えられた文章を数式化できるか」という文章問題が主流になりそうです。
三角比・微積分では「定性的な問題」が見られましたが、今後は三角形の形状を求める問題や、微積分に関しては「グラフから何が読み取れるか」というような定性的な問題が増えてくると予想されます。また、作図の知識が必要となる「作図」も来年以降、出題されるのではないでしょうかとお話いただきました。
竹内先生にはこの後も、合計約2時間にわたり、「共通テスト数学の特徴と授業のヒント」、「問題分析方法」、「今後の共通テスト数学へ向けての対応」など、熱くご講演いただきました。
最後は、先生へのご質問もお受けし、大盛況で閉会いたしました。
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研究会を終えて
竹内先生より、メッセージをいただきました。
2021年2月 取材
2021年6月15日 公開
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「共通テストは初心に戻るチャンス」
2021年度の共通テストは、それぞれの設問に『問題の意図』があります。もちろん改善するべき設問もありますが、基本的には作り手の思いが伝わってくる良問が多かったのではないでしょうか。
そしてそんな共通テストを見て、私は「初心に戻るチャンス」だと思いました。
「授業・テスト・課題(宿題)・学び」の視点でもう一度振り返り、How型からWhy型の指導へ移行していきませんか?