試行調査(プレテスト)生物基礎/生物 出題内容の分析


「生物基礎/生物」大学入学共通テスト 試行調査 出題内容の分析

「生物基礎/生物」大学入学共通テスト 試行調査 出題内容の分析

この情報は2018年11月19日時点のものです。

「生物基礎/生物」の大学入学共通テスト 試行調査(プレテスト)の出題内容の分析です。
平成30年11月に実施された、大学入試センター「試行調査(平成30年11月実施分)」の問題分析結果をレポートいたします。


生物基礎
生物


「生物基礎」

出題内容の特徴と構成

「生物基礎」の特徴

  •  従来のセンター試験ではみられなかった、会話文形式の問題や与えられた図から近似値的に読み取った値を用いて計算する問題が出題された。実験の目的を把握してその目的に応じた実験の条件を考察し、計画を立てる問題など、仮説を立証するために必要な情報を考察する力が問われた。

大問構成

「生物基礎」
従来のセンター試験と同様に、3大問を解答する形式であり、各大問はAとBの2中問の構成であった。また、各大問の出題分野も従来のセンター試験と同様であった。一方、探求活動をテーマとした中問が第1問Aでみられたほか、すべての大問で会話文形式の出題がみられた。

大問構成 「生物基礎/生物」大学入学共通テスト 試行調査 写真を拡大する

出題内容の分析

第1問A問2 (光学顕微鏡によるオオカナダモの葉の観察)

【問題内容】
オオカナダモのスケッチと顕微鏡の像の見え方に関する会話をもとに葉の断面の構造を推定する問題。

【求められる力】
観察・実験に関連する知識・技能や、与えられた情報をもとに結果を検討し、表現する力が求められた。


第3問B問3(大気中の二酸化炭素濃度の変化に関する条件)

【問題内容】
生態系の物質循環に関する知識をもとに、大気中の二酸化炭素を減少させる効果を確認するために必要な観察条件を推察する問題。

【求められる力】
自然の事物・現象に関する情報をもとに、仮説の検証に必要な条件を設定する力が求められた。

分析まとめと今後の指導に向けて

分析まとめ

「生物基礎」
・従来のセンター試験と同様の問題構成と出題分野であった。すべての大問で会話文の形式での出題がみられた点が特徴的であった。
・薬の投与方法や血清療法の特徴、大気中の二酸化炭素濃度の変化など、日常生活に関連した題材が多くみられた。教科書の内容を日常生活と結びつけて考える力や姿勢が求められている。
・顕微鏡の操作に関する理解や対照実験の設定など、実際の実験・観察の場面で必要とされる知識・技能を問う設問がみられた。また、与えられた情報や条件を教科書の知識と関連づけて考える設問も多くみられた。一方で、知識のみを問う設問の数は、従来のセンター試験とくらべて減少した。個々の問題の難易度はそれほど高くないが、知識と関連させて考えさせる設問の増加により、全体的な難易度は、従来のセンター試験と比較してやや高いと推定される。
・過去のセンター試験で扱われた素材・設問内容の問題も、複数みられた。


今後の指導に向けて
「生物基礎」
・実験・観察を題材として考察・検証する問題では、実験器具に関する正確な理解を必要とする設問がみられた。日ごろの学習で実験や観察ができない場合でも、教科書で扱われている探究活動の項目に目を通して、実験・観察の目的や手法などを確認しておきたい。
・教科書の基本的な知識を利用して、与えられた情報を把握する力が求められた。教科書の内容をただ覚えるだけでなく、扱われている内容の流れや関連を意識するなど、知識をもとに考える練習に日ごろから取り組んでおきたい。


「生物」

出題内容の特徴と構成

「生物」の特徴

  •  昨年の試行調査は6大問構成であったが、本年は5大問構成であった。また、昨年の試行調査ではみられなかった、解答に応じて部分点を与える設問がみられた。本年は市長から調査官として招かれた場面など、さまざまな場面を想定した問題や、缶詰のツナを観察標本に用いた観察・実験問題が出題された。

大問構成

「生物」
幅広い分野から出題されている点は、従来のセンター試験と同様であった。一方、従来のセンター試験ではみられない傾向として、すべての大問で複数の分野を総合的に扱っており、大問間または分野間での配点の差が大きかった。これは昨年度の試行調査と引き続いての特徴である。また、従来のセンター試験とくらべて基本的な知識を問う設問が減少した一方で、問題文や扱われるデータの量は増加した。

大問構成 「生物基礎/生物」大学入学共通テスト 試行調査 写真を拡大する

出題内容の分析

第2問A問4 (系統樹)

【問題内容】
植物(ゼニゴケ(コケ植物)、ツクシ(シダ植物)、マツ(裸子植物)、イネ(被子植物))の系統関係を、写真と系統樹をもとに考える問題。

【求められる力】
従来のセンター試験で受験生が覚えるべき対象である生物名を介さずに判断する必要がある。写真から生物の特徴を読み取り、判断する力が求められた。


第5問B問6(アセトアルデヒド脱水素酵素の活性に関する探究活動)

【問題内容】
四量体を構成するタンパク質についての理解をもとに、誤った推論を導いた前提を推察する問題。問題文中の会話の展開を丁寧に読み取り、選択肢のそれぞれを前提として、具体的に考える必要がある。

【求められる力】
会話文の情報を整理して理解する力や、それぞれの前提にもとづいた結果を推定し、誤った仮説に至る前提を推定する力が求められた。

分析まとめと今後の指導に向けて

分析まとめ

「生物」
・従来のセンター試験とは異なり、グループワークの場面を扱った問題や、1500m走を行う高校生の思考についての正誤を判断する問題、受験生を主人公とした実験問題など、さまざまな場面を想定した問題が出題された点が特徴的であった。
・複数のデータを組み合わせて必要な情報を読み取らせる問題や、誤った結論に至る前提を推論させる問題など、与えられた情報をもとに考察する力や、論理的な思考力が求められた。扱われたデータの難易度は、基本的なレベルから数学的な理解が必要な高度なレベルまで、さまざまであった。
・従来のセンター試験ではみられなかった、顕微鏡写真(第1問A)や植物の写真(第2問問4)が扱われた。いずれの写真についても、正解に至るための情報を写真から読み取る必要があった点が目新しい。また、第2問の写真では、従来は生物名としてしか扱われることのなかった系統分類の手がかりとなっている点も目新しかった。


今後の指導に向けて
「生物」
・探究活動および観察・実験を題材として考察・検証する問題がみられた。これらの問題への対策として、教科書の探究活動の項目に目を通したり、実験レポートを書いたりして、実験に対する考察に慣れ、全体を振り返って推論する力を養うことが求められるだろう。
・写真を用いた出題もみられた。知識を単に文字情報としておさえるのではなく、観察・実験を通して実物をみたり、教科書等の写真を確認したりしておきたい。
・全体を通して読み取る文章やデータの量が多いため、問題文や図・表から情報を的確に把握する練習に日ごろから取り組んでおきたい。

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