【世界史B】研究会レポート「高校歴史教育の今後のありかた」

高校歴史教育の今後のありかた 〜科目編成と入試から考える〜

ラーンズ 研究会レポート Vol.004 高校歴史教育の今後のありかた

研究会の概要
ラーンズ 研究会レポート Vol.004 世界史B@名古屋
ラーンズ企画制作部の田畠です。11月12日(土)に名古屋で「高校歴史教育の今後のありかた 〜科目編成と入試から考える〜」と題する研究会を開催しました。
教育改革,入試改革の検討が進むなかで,今後の歴史教育がどうあるべきかということをテーマに,大阪大学文学研究科教授の桃木至朗先生に次のようなお話をしていただきました。

研究会 テーマ
高校歴史教育の今後のありかた 〜科目編成と入試から考える〜



高校歴史教育の今後のありかた

先生のプロフィール
先生のプロフィール

桃木 至朗先生
1955年,横浜市生まれ。
京都大学文学部卒業,同大学院文学研究科中退(東洋史学専攻)。1986年〜88年,ベトナム・ハノイ大学実習生。京都大学東南アジア研究センター助手,大阪外国語大学タイ・ベトナム語科専任講師(ベトナム語・文化),大阪大学教養部助教授,同文学部助教授などを経て,2001年から大阪大学大学院文学研究科教授(世界史講座・東洋史学専門分野)。専門は,中世・近世のベトナム史を中心とする東南アジア史,東・東南アジアを中心として日本列島を含むアジア海域史,それを含むグローバルヒストリー。

歴史教育を取り巻く環境

「日本の歴史学は世界一の水準にあります。にもかかわらず,それがあまり学会外で認知されていません。世界の大学ではグローバルヒストリーの専攻や研究所の設置が進んでいます。また,ビッグヒストリーの流行もみられます。このようななかで,日本では,歴史総合・地理総合の設置や大学進学希望者学力評価テストの実施などの改革が進められようとしています。これにより必修でなくなる世界史の高校での開講・履修が激減することが予想されます。グローバル化が進むなかで,日本に住む異文化の人々に,平易な日本語で日本の社会・文化や歴史を紹介し説明できることが大切になってきます。歴史教育はそうした動機付けの一翼を担っているのです」


新科目「歴史総合」

ラーンズ 研究会レポート Vol.004 高校歴史教育の今後のありかた

「歴史総合の授業では,用語集にでてくる用語の頻度にあわせて教えるという方法はもはや通用しないでしょう。教員には,問いから出発して授業を組み立てる能力が不可欠になります。また,基礎事実だけを教えて,考え方は大学に任せるという教え方も通用しません。通史の学習とテーマ学習をバランスよく進める工夫と努力が求められます」


歴史を学ぶ意義の定式化

「授業の導入部で,歴史をなぜ学ぶのか・学んで何になるのか・どんな力がつくのかという点をはっきりと生徒に伝えなければなりません。また,歴史教育において,学術一般の土台となるものや,さらに理系の基本的な概念が応用できる部分などを確認し,それをどう涵養するかを明示することも必要です。事象をつなぐ力やくらべる力などいくつかの例が考えられます。」


歴史的思考力の評価方法

ラーンズ 研究会レポート Vol.004 高校歴史教育の今後のありかた

「基礎学力を問う大規模入試でも「考えさせる出題」はある程度可能です。文字・図・グラフなどの史資料を活用してそれを本格的に読まないと解けない出題や,正解の選択肢がいくつあるかわからない出題などがあげられるかもしれません。」



研究会の感想
ラーンズ 企画制作部 地歴公民グループ 田畠侑樹より
大阪大学文学研究科教授で高大連携歴史教育研究会運営委員長でもある桃木先生は,歴史学者としての立場と歴史教育の高大連携にも携わってこられた立場から,教育改革が進むなかでも変わることのない歴史を学ぶ意義を語ってくださいました。そこに改革の本当の意味があるように感じました。
参加してくださった先生方からは「新しい気付きが多かった」との声を多くいただき,大盛況でした。ありがとうございました!

※先生方のプロフィールは研究会当時のものです。


2016年12月05日 公開



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