研究会レポート(英語)『共通テスト導入期指導を考える会~2年生後半からの取り組み~』

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2022年11月5日 開催 研究会レポート(英語)
『共通テスト導入期指導を考える会~2年生後半からの取り組み~』

2022年11月12日(土)、岡山芳泉高等学校 田野雅人先生をお招きし、オンラインにて「【英語】共通テスト導入期指導を考える会~2年生後半からの取り組み~」を開催いたしました。ご講演の内容をレポートいたします。

研究会の詳細

講師紹介

田野 雅人(タノ マサト)先生
岡山県立岡山芳泉高等学校 英語教諭。
教職歴25年、同校に赴任して6年目。現在は進路指導主事と英語科主任を担当。共通テスト受験生の指導に2年連続で携わった経験を基に、直前の演習だけに頼らない3年間を見通した指導計画や、実際の受験生のデータ分析から考えた必要な力、それを養う授業について現在考えていることを、実際の教材例を交えてご紹介します。

研究会レポート(英語)

講演の主な内容

  • 1、2年目の共通テストを終えて
  • リスニングの問題点を解決するために
  • 2022年度の指導経験から見えた振り返りの重要性
  • 今後の指導計画について
  • 田野先生からのメッセージ

1、2年目の共通テストを終えて

田野先生は、共通テスト1年目に向けて、試行錯誤しながらリスニング中心に指導をされていたそうです。1年目の共通テストを見て、今までよりも処理速度や理解度が求められる問題、音声を正確に聞きとらなければならない問題が多く、「作業が複雑になった、問題慣れは通用せず、一つ一つ確実にできるようにならないと解けない」とお感じになられたそうです。

共通テスト後、結果を分析してリスニングの問題点を追跡されたそうです。音声処理がうまくいかない、聞けない単語が多い、弱音が聞き取れない、頭の中に文章を保持しておけないなどの問題点が浮上して、今後も問題と生徒の結果を分析していく必要性もお感じになられたそうです。

リスニングの問題点を解決するために

模試でリスニングのトラブルスポットの特定

2022年度はまず2月マーク模試(2020,2021)を2年生に実施されたそうです。正答率の低い項目と誤答の原因からトラブルスポットを特定されました。図表処理が苦手な生徒や、音声の最後に聞こえた英語と同じ英語が書かれているという理由で選択肢を選んでいる生徒がいることも分かったそうです。全体では、生徒のワーキングメモリーが鍛えられていない印象を受けたそうです。まずは生徒が分からない箇所をつかめることが大切で、ベネッセコーポレーションの直前演習は、そのポイントが分かりやすく見えるとご紹介いただきました。

音読によって覚える内容量を増やす

音認識・意味処理速度が遅いと聞き洩らしにつながるので、音を聞いてすぐに意味の認識ができるようにしなければなりません。また、人が一時記憶できるのは2秒で復唱できる範囲と言われているそうです。スピーディーに音読できることが短期記憶の幅を広げるのではないかとお話しいただきました。それ以上の内容で覚えていられない場合は、都度の書き込みなどの工夫も大切だそうです。

2022年度の指導経験から見えた振り返りの重要性

マーク模試を解いた振り返りをさせてみると、うまく振り返りができていない生徒の場合、ただ演習を繰り返しても点数の上昇は難しいそうです。現3年生は直前演習のマークシートをフィードバックし、聞き取りが難しかった問題を解説し、選択肢の選択分布を見せることで、生徒が振り返るきっかけになったそうです。

共通テストは毎年傾向が変わるので、ただ覚えたことを吐き出す勉強は通用しません。普段から振り返りの質を高め、見通しを持って粘り強く取り組む姿勢を育むことを大切にしたいとお話しいただきました。

今後の指導計画について

初期指導

田野先生は、現在、1年次の一律の初期指導に加えて、個別対策することも必要であるとお感じになられているそうです。基礎に漏れがあるまま年次が進行してしまわないように、共通テスト形式の問題を使って自己診断テストをし、生徒自身に問題点を把握させ、学習方法を見直させていくそうです。

令和7年度共通テスト試作問題を受けて

先日公表された令和7年度共通テストの試作問題については、技能統合学習で身につけた英語力、複数資料から概要をつかむ力、要約の力が求められていたそうです。問題を見た時に、普段の授業で学習している成果を共通テストで測りたいのだろうとお感じになられたそうです。

田野先生からのメッセージ

「私たちは勉強の場を提供するだけで、勉強するのは生徒です。だからこそ教員は、生徒の資質・能力を伸ばす役割を担うものだと考えています。そして日々、今後の入試問題に今の授業で通用するのか? と考え続けています。他の先生方がどのような取り組みをされているか、今度はぜひ私にも教えていただきたいです」と熱い言葉で締めくくられ、研究会は大盛況に終わりました。

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研究会を終えて

本研究会にご参加いただいた先生方からご感想をいただきました。

導入校の声
中国地区
S高等学校
K先生

田野先生の丁寧で具体的な指導実践についてお話をお聞きし、自校の指導改善に役立つ示唆をたくさんいただくことができました。大変わかりやすく、分析の観点や具体的な声掛けについても深く理解することができました。

導入校の声
四国地区
K高等学校
H先生

2年冬休み前というこの時期に最適なタイミングでの配信企画であり、大変有益だと感じました。視聴の内容は科内でも共有しあい、今後の指導に活かせるように努めたいと思っております。

導入校の声
中国地区
I高等学校
K先生

共通テスト2年目ということで、有益な指導事例の蓄積等がなくこれが正解だというのがない中、データに基づいたり、生徒とのやり取りから実態を把握されながら試行錯誤されている様子がよくわかり、勇気が持てました。


2022年11月12日 取材
2022年12月14日 公開

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共通テストでは、センター試験における良問の蓄積を受け継ぎつつ、問いたい力を明確にした出題がなされます。また、知識の理解の質を問う問題や、思考力・判断力・表現力を発揮して解くことが求められる問題が重視されます。教科書中心の学習から実践的な演習に移行する時期に分野別・体系的に演習することによって、共通テストに対応できる実力を着実に養成することを目的としています。

『共通テスト対策【実力養成】シリーズ』(英語)