Learn-S 指導事例【英語リスニング】共通テスト対策指導 ~後編~

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Learn-S 指導事例【英語リスニング】共通テスト対策指導 ~後編~

Learn-S 指導事例 vol.012

毎回、各教科のスペシャリストを招いて、対談やインタビュー形式で、各校の指導事例や先生方の熱い声をお届けする、ラーンズの連載企画「Learn-S 指導事例」。

今回は、共通テストに向けた英語リスニング指導について、高校3年生ご担当の3名の先生方にお話をうかがいました。これから共通テスト本番までの英語リスニング指導のご参考になれば幸いです。

Learn-S 指導事例 vol.011 【英語リスニング】共通テスト対策指導 ~前編~
「低学年のリスニング指導」や「共通テスト模試の結果から見えた課題」について

【英語リスニング】共通テスト対策指導 ~後編~

共通テスト 英語(リスニング)の出題ポイント
  1. 試験時間はセンター試験と変わらないが配点が大きく変わり、「リーディング」「リスニング」それぞれ100点で均等配点となる(センター試験の筆記200点、リスニング50点から変更)。
  2. リスニングの音声問題が流れる回数は、1回読みのものと2回読みのものとで構成される。
  3. アメリカ英語に加えて場面設定によってイギリス英語が使われることもある。リスニングの読み上げ音声については、多様な話者による現代の標準的な英語を使用。

2018年度 試行調査問題リスニング音声

服部 雅史先生
愛知県・私立滝中学校・滝高等学校 教諭。
教職歴18年、同校に赴任して19年目。現在は高校3年生を担当している。中学1年生から持ち上がっており、6年一貫の英語指導を目指し取り組んでいる。

田野 雅人先生
岡山県立岡山芳泉高等学校 教諭、進路指導主事。
教職歴23年、同校に赴任して4年目。現在は進路指導主事と英語科主任を担当している。新入試1期生となる学年を受け持ち、意欲的な試みに多く取り組んでいる。

松村 秀機先生
熊本県立済々黌高等学校 教諭。
教職歴33年、同校に赴任して9年目。現在は進路指導部に所属し、3年生の英語の授業を担当。好きな言葉は、The sky's the limit. ~可能性は無限大~。

01. これから共通テスト本番までの対策指導

生徒によって異なる課題への対応

ラーンズ編集部
11月からはどのようなご指導を考えられていますか。
松村先生
本校の場合、文系なら3年生では1週間に英語は6時間、理系なら5時間。限られた時間しかありません。11月までは神戸市立外大や大阪大の個別試験(過去問)を与えて、そのレベルまで力を高めていきます。12月からは、共通テスト本番形式の問題集を使って、問題形式に慣れさせるとともに、苦手な生徒には個別のトレーニングを行います。
田野先生
これまでのセンター試験対策は、一斉指導で、授業で音声プレーヤーを細かく止めながら再生することをしていました。しかし、共通テストの問題形式では、音声認識ができない、スピードに負ける、熟語が出るとわからない、第1問で従属節が出ると意味が取れないなど、生徒によってリスニングの課題が異なることがわかりました。そこで、今年から指導を変えて、生徒自らが自分の課題を設定して、個別に(主体的に)取り組むようにしました。そして、その時間に行ったことの振り返りをさせています。11月からもこの方式で進めます。
松村先生
リスニングが苦手な生徒の力を伸ばすには、トレーニングをすることが大切です。そして、トレーニングの有用性に生徒自身が気づくことがポイントだと思います。また、12月になって点数が取れてない生徒に対しては、マンツーマンで対応します。1問1問を集中して聞くことをさせます。
服部先生
先生方のお話でなるほどと思ったのは、リスニングが苦手な生徒には個々のトレーニングが必要だということです。一斉放送で全員が同じ問題を解いていたのでは、個々のトレーニングはできないですね。
田野先生
授業時間の使い方を生徒自身に決めさせる共通テスト演習をしています。本番同様に30分間通して問題を解くのか、自分で苦手な大問に取り組むのかを選ばせます。得点に一喜一憂するのではなく、自分が意識して対策した問題ができていたらよしとします。

リスニングが苦手な生徒は毎日「英語音声」を聞くこと

松村先生
本校では、リスニングは3分の2くらいの生徒がしっかりついてくることができますが、残り3分の1の生徒が苦手意識を持つようです。苦手意識を持つ生徒には、音声プレーヤーなどで休み時間に英語音声を毎日聞くように指導しています。30分の本番形式の演習で形式には慣れますが、それだけではリスニングの力は大きく伸びないと思います。
服部先生
本校は理系を目指す生徒が多いので、英語は高1・高2のときに力をつけなければと思ってやってきました。今は、3年生の生徒にも毎日、英語を聞いてほしいと思っています。それだけでリスニングの力が全然違ってくるはずです。
田野先生
共通テスト本番形式の問題集を使い終わったから、あとはセンター試験の過去問に戻って演習しようと思っています。センター試験の音声はプロのナレーターのような鮮明な音声ではない部分もあるので、やや聞き取りづらい音声へ対応する練習として、センター試験の過去問の音声を使います。
ラーンズ編集部
最後に、共通テスト直前期のご指導についてお教えください。
松村先生
本校では11月いっぱいまで個別試験に焦点を当てた指導を行います。12月から共通テストまでの約40日間は本番形式の演習を行い、生徒たちが「ちょっと飽きてきたかな」というタイミングで共通テストを迎えます。神戸市立外大や大阪大のリスニングの過去問が聞ける生徒には、共通テストのリスニング音声は易しく聞こえると思います。
服部先生
共通テストの直前期の指導では、パック形式の演習(全科目演習)を何回も行い、自己採点をさせます。演習の後半は得点しやすいものに取り組ませ「できるようになったね!」と言って、自信を持たせて送り出します。
田野先生
年明けに生徒に振り返りをさせます。自学ができる生徒にするという方針で指導してきたので、最後までその方針で行いたいと思います。共通テスト前日には、「今年はみんなできないから楽に受けておいで」と言って送り出そうと思います。
これから共通テスト本番までのリスニング指導のポイント
・生徒によって異なる課題への対応。
・リスニングが苦手な生徒には、英語音声を毎日聞くこと、および1問1問を集中して聞くことを指導。
・最後はこれまでの振り返りを行い、自信を持たせて送り出す。

学校紹介

愛知県・私立滝中学校・滝高等学校
普通科、1学年約340名、おもな進路状況:国公立大 約150名(うち難関国立大 40名)

岡山県立岡山芳泉高等学校
普通科、単位制、1学年320名、おもな進路状況:国公立大 約240名(うち難関国立大 21名)

熊本県立済々黌高等学校
普通科、1学年約400名、おもな進路状況:国公立大 約260名(うち難関国立大 45名)

編集後記

英語編集
湯浅

前編の低学年からのリスニングのご指導に続いて、後編では高校3年生11月から共通テストまでのご指導についてお話を伺いました。
直前期には、形式に慣れることに加えて、問題を解くだけではない、生徒さんお一人おひとりの課題に合わせた取り組みや、リスニングの感覚を忘れないために毎日音声を聞くようにすることも大切であるとお話しいただきました。生徒のみなさまが、共通テストでこれまでの学習の成果を発揮できることを願っています。先生方、どうもありがとうございました。

2020年10月 取材
2020年11月20日 公開


ラーンズから
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